ビジネスには「ミッション」「ビジョン」「志」「夢」などが必要だと言われています。
あまりにも当たり前のことなので、疑う人はいないと思います。ですが、本当にそうなのでしょうか? そこで今日は、ビジネスに大きな夢は必要なのかをわかりやすく解説します。
最近では、起業を目指している人は、起業や創業のセミナーを受講します。いい時代になりました。私が20代の頃は、創業セミナーや起業講座などありませんでしたらから、何もかもが手探りでした…。
このようなセミナーや講座に参加すると、まず問いかけられるのが、起業する動機やきっかけです。G1行政書士法人・創業融資てづくり専門支援センターのサイトによれば、起業の動機は大きく分けると3つのパターンがあります。
1つ目は、面白そうな事業、儲かりそうな事業を考える、知る、たまたまその事業を行う機会が得られるなどの事業モデル先行型パターンです。
2つ目は、今までの経験やずっと心に秘めていたものを形にして事業を行うパターンです。それは、商品やサービスを提供するターゲットが抱える課題であったり、強いニーズに対して問題解決したいという想いになる事が多く挙げられます。
3つ目は、突然その事業をするかどうかを選択しなければならなくなった、突然訪れるパターンです。
起業の動機に良い悪いはありませんが、起業セミナーなどでは、まずはここを問われます。
私は、起業の動機は社会の害にならなければ、何でもいいと思っています。最初から、大きな夢も、ミッションも、ビジョンも必要ありません。もちろん、大きな夢があるという人は、それでOKです。
たとえば、松下電器(現パナソニック)の創業者である松下幸之助さんは、丁稚の頃、松下電器を作って家電でナンバーワンになろうと、これっぽっちも思っていませんでした。ただ、との時々にできることをベストを尽くして行なっていたということです。
また、天下統一を果たした豊臣秀吉も同様です。
懐で草履を温めたときも、目の前の信長にどうやったら喜んでもらえるか、と考えて行動していただけです。天下統一のために草履取りをしていたなどということはありません。松下幸之助さんと同じく、直面している現状の中で必至の努力をしただけです。そして、その努力を継続して積み重ねていただけです。
今、世の中は、大きな夢を抱けと言われる風潮ですが、どんなに有名な成功者も何十年後の未来などわかりません…。これが真実だと思います。ですから、起業の動機は小さなことでも、些細なことでも大丈夫です。無理して背伸びすることはまったくありません。
ところが、起業セミナーなどでは、創業資金調達のための事業計画を作成するパートがあるので、金融機関の担当者を納得させられるだけのお題目が必要になります。その結果、自分の器以上のミッション、ビジョン、夢を考えてしまうのです。
至極当たり前に考えると、まずは事業として成り立たせることが第一優先です。そのためには、商品やサービスを開発して、しかるべき顧客に販売することです。その積み重ねです。そして、事業が軌道に乗ってきたら、次の目標を考えます。この連続で、段階に応じてミッション、ビジョン、夢を考えても遅くはりません。
私は13歳でギターを始めましたが、動機はモテたかったからです。しばらくギターをやっていたら、すっかり音楽にのめり込み、いい曲を創ったり、いい演奏をするにはどうしたらいいのかを考えるようになりました。
その先には、「多くの人の心を癒やすことのできる音楽を創りたい」とか、「音楽で世界を幸せにする」なんていう夢が自然と湧き出てくるのだと思います。
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