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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

適材適所はこの発想に学べ


人間は一人ひとり性格も違いますし、価値観も違います。戦後から続く日本の義務教育は、生徒一人ひとりの能力や才能を無視して、画一的な教育を行なってきました。そこで今日は、適材適所についてわかりやすく解説します。



法隆寺専属の宮大工棟梁として有名な「西岡常一(にしおか・つねかず)さんは、数々の寺院の再建に携わりました。プロジェクトXでも紹介されたので、ご存知の方も多いと思います。



西岡さんは、宮大工としての経験を後世に伝えています。

たとえば…



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法隆寺が千年の歴史を保っているのも、みなクセ木を上手に使って建築しているのです。

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木組みは木の癖で組め。癖のある木は厄介。

しかし、右にねじれた部材と、左にねじれたものと組み合わせれば、強靱な力が生まれる。

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つまり、木の癖を見抜いて、上手に組み合わせることにより、考えられないような力を発揮するということです。そして、極めつけは「木の癖組は人組なり、人組は人の癖組みなり」という言葉です。人もそれぞれ癖があり、癖を活かしてやることが大事だということです。



冒頭、画一化された日本の義務教育に触れましたが、日本企業も適材適所を活かすというよりは、画一化された人材を育成する企業がまだまだ多いのが現実です。



たとえば、「飽きっぽい人」もいれば、「根気強くひとつのことを継続できる人」もいます。どちらが良い悪いではなく、飽きっぽい人は変化に強く、ひとつのことを継続できる人は維持に強いと言えます。双方共にメリットがあります。



教育に当てはめて考えると、飽きっぽい人は企画などの創造的な活動に向いていますし、ひとつのことを継続できる人はルーチンワークや暗記などの向いています。企業には、どちらの人材も必要です。ですからどちらの仕事が上で、どちらの仕事が下という訳ではありません。つまり、優劣をつけるものではありません。



飽きっぽい人ばかりの企業では、組織は崩壊に向かいカオス的な状況になります。また、ひとつのことを継続できる人ばかりの企業では、現状維持には強いですが、変化に弱くなります。どちらも一長一短がありますし、時代背景によってどちらの人材が力を発揮できるかは変わります。



このように、人にはそれぞれ違う能力や才能がありますので、それを活かしてやるのが適材適所です。



一番最悪なパターンは、「飽きっぽい人に、毎日同じ作業をやらせる…」「ひとつのことを継続できる人に、変化に対応するような仕事をやらせる…」ことです。自分の持ち味をは反することをやるわけですから、大変なストレスを感じるはずです。このような状況が続けば、心身共に不調になり、転職を考えることが予想できます。



このようなことの対処方法としては、あなたが経営者であれば、社員の癖を把握して、長所を伸ばし、短所を補うように人材を配置することが重要です。人材を人手と捉えていると、このような発想は出てこないと思います。



フリーランスの人は、自分がどのような能力に長けているのかを自覚することです。そして、自分には合わない、自分の能力では難しい、ストレスが溜まるような仕事を避けて、ほかの人にやってもらうことが手っ取り早い方法です。今の時代は、アウトソーシングで十分賄うことが可能です。




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