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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

「AI」vs「人間」、勝者はどちらだ?


最新のAI動向を調査すると、人よりもAIの方が人間らしいというような研究が明らかになってきた。人間にとっては不都合な真実だ。そこで今日は「AI」vs「人間」についてわかりやすく解説する。



アメリカの金融機関ゴールドマン・サックスが発表した調査結果によれば、「3億人分のフルタイムの雇用が自動化される可能性がある」と指摘している。以前にも本誌で紹介したが、世界の就業者数は約33億人。つまり、3億人は就業者数の約10%に

相当する。侮ってはいけないのは、これは現時点の推測であって、1年後、3年後、5年後になればAIで自動化される仕事は格段に増えている可能性が大だ。



しかし、私たち人類は、AIでは不可能だと言われている「人間らしさ」という水戸黄門の印籠のような武器を持っている。



そもそも、人間らしさとは何なのだろうか?ここではAIとの対比で考えてみる。 AIには、私たちの表情や話し方、態度などを分析して、「今日の気分はどうかな?」とか、「今日は元気がなさそうだな」という情報を分析して、それに対応する力はないと言われている。いわゆる「空気を読めない」のだ。私たち人類には、このような能力が備わっている。だから、「ホスピタリティ」や「顧客との心地よい接客」などが成立するのだろう。これに関して異を唱える人はいないだろう。



ところがである…。


これに関しては、AI開発者も黙ってはいない。

アメリカのニューヨーク・タイムズが、ChatGPTに関する興味深い事例を報じている。テキサス大学オースティン校内の大学病院では、アルコール依存患者向けの治療プログラムを提供している。



ところが、プログラムの治療効果がなかなか向上せず、医師は改善に取り組んでいた。

その際、改善対象の1つとして取り上げられたのが患者に対するスクリプト、いわゆる会話の台本だった。営業のトークスクリプトのようなものだ。これは、アルコール依存症という病気や治療内容を説明するために用意されたスクリプトだが、これを患者にとってよりわかりやすく、心情に寄り添ったものにできないかというわけなのだが、そんなことは可能なのだろうか?そこで注目されたのが、ChatGPTだ。



ChatGPTに、現在使っている既存スクリプトを入力して、「小学5年生にもわかるように書き換えて」と指示をすると、次のようなスクリプトを出力した。「私はアルコールを飲み過ぎてしまう、と感じているでしょうか。そう感じているのは、あなただけではありません。大勢の人々が同じ悩みを抱えています。でも、あなたを助けてくれる薬があります。その薬はあなたを良い気分にしてくれて、より健康的で幸せな生活を送れるよう、手助けしてくれます。」と。



このスクリプトの後には、治療のメリットとデメリットを説明する文章が続くのだが、ChatGPTはそれについても、患者にとってわかりやすい表現に置き換えてくれた。医師はこの結果に、すぐにChatGPTが生成したスクリプトを現場で使い始めたそうだ。



経営コンサルタントの小林啓倫(あきひと)さんは、厚生労働省の「アルコール依存症への対応」という文章を「小学5年生でもわかるように書き換えて」とChatGPTにプロンプトを与えたら…、「アルコール依存症というのは、お酒に夢中になりすぎて、飲まずにいられない病気のことです。この病気から元気になるための一番いい方法は、お酒をまったく飲まないこと、つまり断酒です。たとえば、お菓子を食べすぎて困っている人が、少ししか食べないと決めても、ついついたくさん食べてしまうことがあるように、お酒を飲みすぎている人も少ししか飲まないと決めても、また昔と同じようにたくさん飲んでしまうことがよくあります。だから、お酒を飲むことを完全にやめる「断酒」が一番確実で安全な方法だと言われているんです」と。




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