ここ数年、「心理的安全性」という言葉を聞くようになりました。
文字面から漠然と意味は理解できますが、正確な意味を知っている人は少ないかもしれません。
そこで今日は、心理的安全性についてわかりやすく解説します。
心理的安全性とは、職場で誰に何を言っても、どのような指摘をしても、拒絶されることがなく、罰せられる心配もない状態のことをいいます。 ただし、仲のいい状態、ざっくばらんに冗談を言い合えるような状態とは少し異なります。
心理的安全性が言われるようになった背景には、イノベーションや生産性の向上があげられます。
組織にイノベーションを起こすには、慣習を否定する発言、組織文化と真っ向から対立する発言も必要です。
このような発言があっても、拒絶されず、評価が下がらない場を作らることが重要です。
安心して誰に対しても発言することができる状態が、心理的安全性の意味するところです。
ですが日本の中小企業を見渡しても、このような組織は滅多にありません。
大胆なイノベーションが起こらない原因のひとつが、心理的安全性かもしれません。
私は、経営者団体の新潟県中小企業家同友会に入会して18年目になります。
昨年、入会30年以上の大先輩の経営者の話を伺う機会がありました。
話の中で良い会社とはという議論がありました。
この大先輩曰く、良い会社とは、「地位、年齢、経験に関わらず、誰にでも質問ができたり、意見を言い合える会社だ!」とおっしゃっていたのが大変印象的でした。
それで思い出したのが「心理的安全性」という言葉たったのです
株式会社ZENTech取締役の石井遼祐(いしい・りょうすけ)さんによれば、日本の組織における心理的安全性は、4つの因子から構成されていて、その4つとは「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」 だそうです。
具体的には下記の通りです。
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①話しやすさ…何を言っても大丈夫
②助け合い……困った時はお互い様
③挑戦…………とりあえずやってみよう
④新奇歓迎……異能、どんどん来い
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この中で石井さんは、心理的安全性が高い組織の特徴として、たとえば、転職直後に会社に対する意見を求められても、的を得た意見を言うことは大変難しいと思われますが、心理的安全性が高い組織は、上司が「的外れでもいいから、どんどん意見を言ってくれ」と肯定的に受け入れる姿勢を持ってくれるそうです。
実際に、的はずれな意見を言った場合も「それは、〇〇〇という経緯であって今の形ができているんだ。
しかし、今後も何か感じたらどんどん意見してほしい」と、言ってくれます。
このような組織が、心理的安全性が高い組織と言えます。
注意点とはしては、心理的安全性を高めることを意識し過ぎると、部下の意見に対してすべてを肯定する場合があります。
これは危険です。
本心では良いとは思っていないのに口先だけで褒めても、部下は「なんか胡散臭い。適当に褒めているだけでしょ?」と感じ、あて不信感が募ってしまいます。
逆効果になるというわけです。
変化の激しい時代ですから、現場の様々な声を聞くことがことさら大切です。
では、どうしたら心理的安全性を高められるのでしょうか?
石井さん曰く、経営者が変わることです。
まずは、心理的安全性を理解している仲間を社内につくること、社内で心理的安全性の宣言をすること、そして実際の行動をすることが効果的だそうです。
この記事はBIZHINT『経営者こそ知っておきたい、強い組織・チームづくりのための「心理的安全性」』を参照にしました。
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