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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

あなたの話を聞きたい人が急増?


話の上手い人は聴衆を引き込む話術を知っている。

一方、話の下手な人は聴衆不在の独りよがりの話をする。そこで今日は、あなたの話を聞きたいという人が急増する方法をわかりやすく解説する。



コンサルタントという商売は、話をするという一面がある。

どんなに素晴らしいアドバイスができても、どんなに画期的な戦略を考えても、それを伝える術がなければアドバイスも戦略も意味のないものになる。それだけ伝える力は重要なのだ。ここで役立つのがマーケティングだ。



マーケティングとは、相手に「あなたに興味があります」と手を挙げてもらうスキルだ。

私は中小企業ほどマーケティングに力を入れるべきだと20年前から主張している。しかし、中小企業でマーケティングに長けている会社は数社しか知らない。これが現実だ。



あなたの話を聞きたいという人を増やすには映画のテレビCMが参考になる。

最近は少なくなったが、数年前まで映画の予告編をテレビCMで頻繁に流していた。映画の予告編は、実際の映画のストーリー順で映像を組み合わせてはいない。むしろ、順番はバラバラ、映像とセリフもまったく一致していないものも多い。



なぜこのような予告編を製作するのだろうか?

それは、「続きが見たい」と思わせるためだ。予告編はただこのためだけに製作されるが、予告編があるとないとでは、集客は雲泥の差だ。



そのほか試写会で、映画を見た人のインタビューCMもある。

「滅茶苦茶、感動しました!」「衝撃のラストは想像もしませんでした!」など、興奮気味に大袈裟な感想を言うテレビCMだ。これをやられると期待感は最高に高まり、「この映画が見たい!」と思ってしまう。マーケティングで、これを使わない手はない。



そんなことを考えていたら、クライアントからLINEが…。

LINEには「来週火曜日のお約束ですが」というメッセージだった。当然、文章を入力している途中で間違って送信してしまったと考えるのが自然だが、待てど暮せど続きのメッセージが届かない。このように中途半端なメッセージは、何が言いたいのか全貌を知りたくなる。



このように「続きが気になる」という心理現象を「ツァイガルニク効果」と言う。

連続テレビドラマは、ツァイガルニク効果を存分に利用している。「これからどうなるの?」というようなシーンで終わる。その結果、次週もこのドラマを見てしまう人も多いだろう。



商談にツァイガルニク効果を活用するには、

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「弊社の○○○(商品名)はこのような機能があります」

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と商談を始めても興味はまったくわかない。



しかし、

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「電気代の高騰が気になると思いますが、

 電気代を最高42%削減できるお話は興味はありますか?」

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と商談を始めればグンと興味がわくはずだ。



つまり、最初のトークを変えるだけで、商談相手の興味度合いがまったく異なるということだ。ツァイガルニク効果は、商談以外にもプレゼンやスピーチ、さらには恋愛でも使える。そして、マーケティングにも。



今日は、マーケティングに興味を持った人ならば一度は耳にしたことがある話だと思うが、このような基本は意外と忘れがちだ。また、昔から使われている手法だという理由で効果がないと思いこんでいる人も多い。しかし、新しい古いと効果にはなんら相関関係はない。それにしても、「来週火曜日のお約束ですが」の続きが気になる…。




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