父が亡くなって、そろそろ10年が経とうとしています。
食事を喉に詰まらせて救急車で運ばれ、総合病院に3ヶ月入院、その後、介護施設に移り5ヶ月して亡くなりました。
私たち家族は手がかかりませんでしたが、入院してからは食事を摂ることもできず、ただ生かされているという状態でした。
そんな父が亡くなり、初七日が終わってから父の部屋を整理しました。
机の引き出しの中から、旧札や小銭がたくさん出てきたのをよく憶えています。
そして何よりも驚いたのは、父が書いていた日記が何冊も出てきたことです。
日記を書いていたのは母から聞いていましたが、いざ目の前にその日記があると、なんとなく見るのを躊躇してしまいます。
ペラペラとめくって少し読みましたが、一日の出来事とか覚書き、反省などが書いてあるわけでもなく、事務的なことが記録してあるだけでした。
どう考えても、一日の反省を記録するようなタイプではありませんから・・・。
もしあなたが、毎日の反省や改善点を列挙して、それに対する対策を立てて実行したならば、どのような業界で仕事をしようとトップクラスに属することができるでしょう。
一般的には、「反省」や「改善」は、仕事の質を上げたり、成長するための必須の活動です。
もし、反省や改善をしないのであれば、何をやっても成功するのは難しいでしょう。
先日、哲学者のニーチェ、タレントのタモリが「反省をしてはいけない」という旨の発言をしていることを知りました。
一般的な説とはまったく逆の考え方です。
意志力の研究で有名なアメリカの「ケリー・マクゴニガル」によると、意志力の挫折を防ぐためには反省をしない方が良いという
結果が出たそうです。
ダイエット中の人たちを対象に、ドーナツの試食をさせるテストで、反省をしないように促したグループの方が、圧倒的に食べる量が少なかったとそうです。
マクゴニガルは、自分を責めれば責めるほど同じ失敗を、あるいはもっとひどい失敗を繰り返してしまう傾向があると述べています。
マクゴニガルによれば、反省や恥ずかしい気持ち、後悔の気持ちが、問題に固執する要因になってしまうそうです。
反省すればするほど、そのことを意識してしまい苦手になりそうです。
確かに良い結果を生みそうにありません。
さらに右脳には、「良い」「悪い」を判断しない特徴があり、意識や注目したことを再び現そうとする傾向があるそうです。
つまり、「あのとき上手くいかなかった」「あそこがダメだった」と、ネガティブな面にばかり着目していると、良い悪いを判断できない右脳は、それを再び強調してしまうのです。
逆にいえば、ポジティブな面を常に考えるようにしていれば、右脳は勝手にその状況を作り出してくれるということです。
ここは、右脳の特徴を上手に活かした方が得策です。
長い人生、ネガティブな面とポジティブな面に注目するのとでは、生き方が180度変わります。
冒頭お話したように、反省をして改善することはとても大切なことです。
ですが、つい反省をしてしまう人の多くが、「自分はなんてダメな人間なんだ」と、自分の全人格を否定してしまいます。
結果、そのことに莫大なエネルギーを浪費しているのです。
ですから、過去のことは一旦忘れ去り、今目の前にあることに全力かつポジティブに取り組む方がベターです。
反省のし過ぎは、自分の積極性をなくしてしまいます。
自分のことを考えてみると、長時間反省をするタイプではありません。
理由は簡単で、反省をしてもなんの解決にならないからです。
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