飛び込み営業やテレアポなど、新規開拓を行っていると感じることがあります。
いきなり知らない人か会社にやってくるのですからしょうがないと思いますが、受付の人の対応が気になります。
特に、中小企業です。
たいてい、不思議そうな顔をするか、怪訝そうな顔をするか、迷惑そうな顔をされます。
私は慣れているので、これが当たり前だと思っていますが、営業ビギナーはそうは思いません。
「自分は迷惑な行動をしているのではないか?」「自分は社会に必要とされていないのではないか?」など、どうしてもネガティブに捉えてしまいます。
そもそも、知らない人がアポイントもなく来社してウェルカムな人はいません。
ところが大企業になると、随分と対応が良くなります。
専任の受付がいることもありますが、必ず笑顔で迎えてくれます。
対応もバッチリです。
ただし、必ず「アポイントは取っているのか」と尋ねられます。
抜かりはありません。
さすが大企業の受付てす。
中小企業にばかりに飛び込み営業をやっていると、随分と不機嫌な人が多いという印象を持っても不思議ではありません。
ですが、これが一般的な反応なので気にしないでください。
とはいうものの、営業ビギナーだと気になります…。
かつて私もそうでした。
こればっかりは慣れるというより、なぜ不機嫌なのかという理屈がわからないと、頭の整理がつかない人が多いようです。
さて、「人間の最大の罪は不機嫌である」とヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは言いました。
なぜならば、不機嫌は周囲の人に伝染するからです。
周りの人は不機嫌な人の顔色を伺い、自分たちも不機嫌になってしまいます。
特に、上司やリーダーが不機嫌だと手に負えません。場の空気は、最悪です。
組織の中に不機嫌な人が一人いると、その場の空気を調えて元通りの成果をあげるためには、上機嫌な人が3人以上いなければいけないということが、なんと科学的に証明されています。
アメリカの心理学者「マーシャル・ロサダ」は10年間にわたり、アメリカ国内60社のマネジメントチームを観察し、「業績のいいチーム」と「業績の悪いチーム」におけるポジティブな言葉とネガティブな言葉の使用頻度などを比較しました。
「業績のいいチーム」では、ポジティブな言葉がネガティブな言葉の約3倍も使われていることが明らかになりました。
また、「ロサダの法則」と呼ばれるこの研究結果を拡大解釈すると、チームの業績を上げるにはポジティブな言葉を発する上機嫌な人が、ネガティブな言葉を発する不機嫌な人の3倍いなければいけないことになります。
逆に考えると、不機嫌な人は上機嫌な人の3倍もの影響力があるということです。
そして、周りの人たちを不機嫌一色にしてしまうのです。
このような話をすると、「うちの会社にも不機嫌な人がいる」「私の部署にもいる」と、心当たりのある人も多いのではないでしょうか。
これは珍しいことではなく、日常茶飯事の出来事です。
そう考えると、上機嫌で仕事をすることは、人と人とのコミュニケーションで重要なことですが、あまり語られることはありません。
不機嫌な人と一緒に仕事をしたい人はいないでしょう。
自分は周りの人にどう思われているのか?
自分では上機嫌のつもりでも、周りの人はそう感じていなければ意味がありません。
このような食い違いはよくあることです。
自己評価と他者評価の違いがわかると、成長できると思います。
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