営業活動におけるクロージングは、登山でいうところの「山頂到達」と同じくらいの重要性を持つ瞬間だ。営業のプロセスを一つの山登りにたとえるなら、顧客との初めての接触は山の麓に立ったところ。そして、その山頂、つまりクロージングに至るまでの過程は、曲がりくねった道や予期せぬ障害を乗り越えなければならない遠足のようなもの。それが「クロージングが苦手で、嫌でしょうがない」という感情に直結する理由かもしれない。
しかし、クロージングへの不安や抵抗感を解消するためには、営業の基礎に立ち返り、そのスキルを磨くことが何よりも重要だ。そこで今日は、クロージングについてわかりやすく解説する。
「商談は商品説明をすればいい!」と思っている営業マンが多数いる。 営業成功のコツは、相手のニーズが高まってから商品説明をすることだ。つまり、商品説明は、商談の序盤にするものではなく後半にするものだということ。商談の序盤は、顧客のニーズを高めることを重点的に行うのが鉄則だ。
営業マンのなかには、商品説明をするのが、営業マンの最大の仕事だと勘違いしている人がいるが、どのシーンで行うのかが一番重要だ。そして、商品説明をして、見積りを提示したらクロージングだ。クロージングをするという意識がない営業マンもいるが、クロージングだという自覚がないだけで無意識でやっているケースも多い。
クロージングが苦手なのは、多くの場合、その前段階であるプロセスに問題があることが原因。どうすれば自然と顧客に受け入れられるクロージングができるのかが一番の問題だ。クロージングとは、顧客の背中を押すパートだ。お客様一人ひとりに合わせたアプローチ、選択肢の提示の仕方、そして最終的な決断を促す方法に至るまで、クロージングを恐れることなく、むしろ楽しむことができるような、鋼のような心を持つことができるなら、どれだけ気が楽になるだろうか。
そして、クロージングのときは、以下の5つのことを意識してほしい。
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1.なぜこの商品を提案したのか購入メリットを明確に 伝える
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2.A商品とB商品の選択肢を提示する
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3.もし契約したらその後の流れを伝える
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4.率直に購入するかしないかを伺う
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5.考えるための時間を与える
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この5つは、できていない人がほとんどだ。
たとえば、「4.率直に購入するかしないかを伺う」。
顧客に購入の意志があるかないかを素直に聞いている営業マンが何人いるだろうか?
「そんなこと言っても、どのように聞いたらいいの?」と思っている営業マンも多いだろう。
このような場合、「○○様に最適な商品を提案して、お見積りをお伝えしましたが、話を聞いてみて、この商品なら購入してもいいと感じましたか?」とストレートに質問する。これでOKだ。そして、「No」ならば、どこが気になって購入に至らないのかを質問する。再びヒアリングをして買わない理由を潰していく。
クロージングという言葉を聞くと、もの凄いことをやっているのでは?と思っている人もいるかもしれないが、いたって当たり前のことを当たり前にやっているだけだ。これが現実だ。
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