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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

クロージング不要論?!


多くの営業マンが直面する大きな課題の一つが「クロージング」だ。

実は私も、営業をやるようになってからずっとクロージングが最も苦手だった。顧客と良好な人間関係を築いても、最終的な契約に至るだろうと思われる一歩が踏み出せないことがあった。このような営業マンはことのほか多いと思われる。そこで今日は、クロージングについてわかりやすく解説する。



私が生まれてはじめて営業をやったのは19歳の時。

もちろん、クロージングなんていう言葉も知らず、何しろ1年間で1件の契約も取れなかったという苦い経験がある。その後、クロージングという言葉を知るわけだが、そもそも何を言ったらいいのかがわからない…。さらに、クロージングをするのはいいが「断られることへの恐怖」が非常に強かった。長い時間をかけて築いた人間関係が、クロージングによって崩れることへの不安が怖かったというのが本音だ。



また、クロージングを知った後も、クロージングの技術にまったく自信が持てなかった。

どのようにして提案を締めくくり、見積りを提示して、顧客に決断を迫ればいいのか、その方法がわからなかったし、教えてくれる人もいなかった。



この苦手意識は、営業マンとして自己評価が低下し、次第にネガティブな思考パターンに陥ってしまうこともあった。しかし、この状況を変えるためには、まずは苦手意識の原因を明確にし、それに対処するしかないと腹をくくった。



先日、クライアント先で、「クロージングを意識してやっていますか?」と質問した。

以前からクロージングを意識している人はどの程度いるのだろうかと疑問に思っていたからだ。実は、ここからがクロージングだと意識して商談をしている人は少ないことがわかった。これが良いのか悪いのかはさておき、クロージングが重要だと言われていても、クロージングを意識していないということは重要ではないということだ。



理由は、それでも受注に至っているからだ。



クロージングのトークは人それぞれだが、正直なところクロージングをする営業マンが言い出すのに決心が必要なものが多い。「本当にこんなことを言うの?」と思った営業マンも多いはずだ。恥ずかしくて言えそうもないフレーズもある。



たとえば…

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「〇〇様の幸せを一緒に実現させてください!」

「これ以上は伝えることはありません。あとは〇〇様の

判断に委ねますが、〇〇様には後悔してほしくはあり ません!」

「契約書を置いていきます。  15分後に電話をしますから、もし必要なければこの契約書は破棄してください!」

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など、感情に訴えるクロージングトークは、役者の台詞のようで恥ずかしいという営業マンもいる。私も慣れるまでは、なかなか言えなかった。「◯◯様、やりましょうよ!早く取り組めば早く成果が出ます!」なんてトークすら言い出せずに躊躇していた頃もあった。



いくつか感情に訴えかけるクロージングトークを紹介したが、考えてほしいのは、これを伝えた方がいいのか、伝えなくてもいいのかだ。あなたならどう思う?



間違いなくトップ営業マンは、ドラマや映画の台詞じみたクロージングを行うことがある。これとはまったく逆に「サイレントクロージング」なんて方法もある。これは、顧客が提案書や見積りを見ながら黙ってしまった時に有効だ。顧客が黙るとマズい空気が流れる。そう思っているのは営業マンだけなのだが、この空気感に耐えきれずについ話かけてしまう。それが、失注の原因になることも知らずに…。



顧客は真剣に検討しているから黙っているのであって、気分を害しているわけではない。

それを営業マンが邪魔するかたちになるから失注する。



いずれにしても、クロージングは野球のクローザーのような役割だ。

特に購入を迷っている顧客にとってクロージングは背中を押す役割を担っている。ここで需要なのは、顧客が営業マンを信用しているかしていないかだ。だから、人間関係の構築は必須なのだ。




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