世の中には、私たちが気づかない様々なニーズがあります。
ライフスタイル、業種、業態、趣味、性別、地域などによって千差万別です。
そこで今日は、ニーズについてわかりやすく解説します。
ニーズとは、私たちが生活したり、仕事をしたりする上で感じる 「現状」の様々な不満や欠乏のことです。
よく言われる困り事のことです。 また「理想的な状態」と比較したときのギャップでもあります。
かれこれ10年近く前のことになりますが、24時間手帳という商品を知りました。 一般的な手帳のスケジュール欄は朝6時から夜10時頃までしかありません。
24時間手帳とは、このスケジュール欄が24時間あるものです。
一体、誰のために開発されたのでしょうか?
これは、夜中に働いている人です。
たとえば、総合病院の看護士さん、製造業などで夜勤をしている人や
日勤と夜勤がローテーションで入れ替わる人などです。
言われてみれば当たり前の話なのですが、 ずっとここに気づかなかった手帳メーカーがほとんどだったのです…。
このような事例は枚挙に暇がありません。
たとえば、すっかり有名になった「マジックしゃもじ」という商品があります。
開発されてから15年以上が経ちますが、当時プラスチック製しゃもじは、
しばらく使うとご飯がくっつくという困り事がありました。
ですが、それを解決しよういう企業はありませんでした。
ところが、新潟県燕市の曙産業の大山会長は、
すし屋に行ったところ職人さんが酢飯を作っていました。
そして、しゃもじにご飯がくっついていないことを発見します。
これがきっかけとなり、ご飯がくっつかないマジックしゃもじを開発したのです。
しゃもじにご飯がくっつくという困り事は、誰でもが抱いていたことだと思いますが、
それが当たり前だと感じる人が大多数になったのだと思います。
そうなると、困り事として顕在化しにくくなります…。
さて、昨年暮れ、東海道新幹線の車内販売で、
新型新幹線「N700S」をデザインしたアルミ製のアイスクリームスプーンが
新発売されました。
賢明な読者の皆さんは「アルミ製アイスクリームスプーン?」と思ったはずです。
私もそう思いました…。
実は、東海道新幹線を利用した多くのお客様が
「アイスにスプーンが刺さらない動画」をSNSに投稿していたそうです。
車内販売のアイスクリームはとても固く 「シンカンセンスゴイカタイアイス」の俗称を持つほどでした。
私は、このような困り事があることすら、気づきませんでした。
そこでこのスプーンの登場です。
これを使うことにより、スプーンを持った手の温度が
アイスに伝わることが大きな特徴です。
とても固いアイスを溶かしながらスマートに食べられることで話題になり、
発売から約3日で売り切れました。
そして、お客様がSNSに投稿する動画は、
アルミスプーンが刺さっているものになりました。
東海道新幹線の車内販売担当者によれば、一般的な鉄道グッズと比較して
10倍ほどの売れ行きだったといいます。
コロナ禍で乗客が少なかった2020年の年末でこれだけの人気だったのですから。
通常だったら凄い売れ行きだったかもしれませんね。
このように、私たちの周りには困り事が山のようにあります。
それを発見できるかできないかは「観察眼」にかかっています。
ビジネススキルとしてあまり注目されることがありませんが、
ビジネスになりそうなネタや兆しを探す能力と考えれば、
観察眼のあるなしはビジネス成功の大きな要素です。
観察眼を磨くトレーニングは、これからの時代必須になるかもしれませんね。
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