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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

ビジネスモデルを転換する方法


新型コロナウイルスが日本で確認されてから早2年1ヶ月が経過しました。ここまでパンデミックが長引きと経済的ダメージも大きくなります。住宅設備、半導体関係、材木などが不足していますし、ガソリンや鉄の価格が高騰しています。



こうなると、新しいビジネスモデルを構築したり、新規事業を検討したりと、何かと経営者の意思決定が重要になります。そこで今日は、新しいビジネスモデルや新規事業を始めるうえでの考え方をわかりやすく解説します。



ほとんどの経営者は、ビジネスモデルや新規事業という言葉を聞くと、ハードルが高いと思うでしょう。その理由は、常日頃からビジネスの根幹であるビジネスモデルや新規事業を考える必要がないからです。せいぜい考えても、数年に1回、下手をすれば20~30年もの間、考えたことがないという経営者もいるかもしれません。



とは言っても、コロナ禍に於いてビジネスモデルや新規事業を考えたことがないという経営者は稀だと思われます。やはり、得体が知れず、目に見えないウイルスですから、この先どうなるかわからないという人が1年前は多かったと思います。一部の業種、たとえば、飲食業、宿泊業、観光業、そしてこれらの業種と取引のある業種は相変わらず苦しんでいます。



こんな時、思い出すのがアウトドアメーカーのスノーピークの山井会長の言葉です。山井会長は10年以上前の講演で、こんなことを言っていました。

ビジネスには3つの自由があると…。

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●何を売っていいという自由

●誰に売ってもいいという自由

●どのように売ってもいいという自由

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この3つの自由があるにも関わらず、自由を行使しない企業がほとんどです。このような視点で、既存事業を見直すと活路が見い出せるかもしれません。既存事業のことは忘れて、一旦白紙に戻して考えるのです。ただし、自社の強みや弱み、外部環境の機会と脅威、リソースを考慮してください。



たとえば、市場で一番売れている価格帯が2万円台であっても、10倍の20万円の商品を開発することは可能です。「そんなに高額な商品は売れない」と思っているから20万円の商品を開発しないだけです。ですが本当に売れないのでしょうか?



スノーピークは、今から30年近く前、アウトドア用のテントを開発しました。当時の売れ筋は19,800円~29,800円だったということです。そこに、198,000円のテントを投入したのです…。価格は10倍です。そのテントはまったく売れなかったわけではなく、100個売れました。



既存のテントでは満足しない客層がいたのです。このような客層は、アウトドアのヘビーユーザーです。ホームセンターやスポーツ量販店で販売されているアウトドア用品はビギナー向けです。子どもが小さいからアウトドアをやるという客層で、子どもが大きくなるとやめます。ところが、ヘビーユーザーは一生涯に渡りキャンプを楽しみます。



また、スノーピークはホームセンターやスポーツショップ、問屋に商品を卸していましたが、これではすべてのラインナップが店頭に並ばないことから、直営ショップを展開しました。当時、メーカーとしてエンドユーザー直販は珍しかったと思います。



このようにスノーピークは、商品、客層、売り方を刷新して事業を立て直しました。この3つを軸にビジネスモデルや新規事業を考えるのもひとつの方法です。




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