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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

フィクションでも学びたい「鷹の選択」


「人生100年時代」と言われて久しいですが、

100年も生きることが当たり前になると、人生二毛作の発想で生きなくてはいけません。

これと同じことが、社歴の長い企業にもいえます。



そこで今日は、企業二毛作時代についてわかりやすく解説します。



今から50年前、高度経済成長期に創業した企業は、

当時とは業務内容が様変わりしているところも多いでしょう。

また、当時の延長線上でビジネスを展開している企業もあるでしょう。



どちらが良い悪いではありませんが、今回のコロナ禍ばかりは、

様々な要因が重なり、変化を余儀なくされています。



ロボット産業やAIなどが、本格実用されると予測されていましたが

なかなか普及しませんでした。

また、ネットとデジタルの時代だと言われつつ、相変わらずリアルの補足

という位置づけでした。



ところが、今回のコロナ禍は、ロボット化、AI化、オンライン化を一気に推し進めました。本来であれば、2015年頃までに本格的に普及すればいいだろうと思われていた分野です。ところがコロナ禍により、非接触型コミニケーションが求められ、強制的に普及しました。馬車から自動車へ、一気に乗り換えが進んだようなものです。



一般的に変化する場合、外的要因が原因の場合がほとんどですが、

中には自ら進んで大きな変化をする企業もあります。

そこで思い出されるのが「鷹の選択」という話です。



鷹は長命な鳥で、70歳くらいまで生きます。

しかし、40歳くらいで大きな決断をしなければいけません。

座して死を待つか、つらい決断をするか…。

40歳のタカはクチバシが下あごに届くほど長く、

爪は鋭さを失い、羽もくたびれて、高く遠くまで飛べなくなります。



そこで、決断した鷹は、山の頂に巣を作ります。

まずは、クチバシを岩に叩きつけて自ら砕きます。

すると新しいクチバシが生えてきます。

さらに、生えてきた新しいクチバシで、今度は足の爪を一つひとつはぎ取っていきます。

新しい爪が生えてきたら、最後は羽です。羽も1本1本抜き取っていきます。



それから半年後、生まれ変わった鷹は高く飛び立ち、

残りの30年を生きていくと言います。



老いてなお再生する鷹。その再生には痛みが伴います。

その痛みを自らが選択する鷹。

とんでもない勇気が必要ですし、ゆるぎない決意も必要です。

成長を望み、もっと新しい自分を見つけるためには、心の底から「変化」を期待して、行動しなければいけないということです。



外部要因で変化を余儀なくされるのは、嫌々変化する場合が多いでしょう。

ですから、ネガティブな環境に身を置かなければ変化しないということです。



ですが、自ら変化するということは、大きな決断と勇気が求められます。

これは、自分との対話の中でしか生まれません。

そして、成長したいという気持ちがなければ行動に移せません。

「もうこれでいい…」という現状維持の気持ちになったら、

自ら変化することはできません。



人間は変化を好まない動物です。

ですが、その中でも好んで変化をする人や企業がいます。

ぬるま湯的な社風を打ち破るために、社長自ら新規事業を始めた企業を知っています。

このような企業は、常に危機感を抱いていますし、好んで挑戦をします。

社長がどんなに「挑戦しろ!」なんて言っても、実際に行動する社員は稀です。

これが現実です。



冒頭紹介した、企業二毛作ですがまさに鷹の生き方そのものです。

そして、鷹の選択はフィクションです。

実際の鷹は、こんなことはしません。

それでも、この話が人々を魅了するのは、

鷹のストイックな挑戦に憧れるからなんでしょう。




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