もう1年以上前のことになりますが、当社クライアントの工務店に頼まれて、
「SUUMO(スーモ)」で資料の一括請求を行ったことがあります。
SUUMOとは、新築を建てる人、リフォームをする人、住宅の売買をする人などが
利用するマッチングサイトのことです。
たとえば、これから新築を建てる人は、SUUMOに登録されている
ハウスメーカーや工務店の中から、気になる会社をいくつも選び、
資料を一括で請求できます。
ですから、それぞれのハウスメーカーや工務店のサイトを訪れて
資料請求をする必要がありません。
非常によくできたシステムです。
なぜ、当社がSUUMOの一括資料請求を行ったのかといえば、
当社クライアントは年間100を超える資料請求がSUUMOからありました。
ですが、そのほとんどは資料を送った後、電話をしても繋がらず、
そのまま何もアプローチができず終いだったのです。
どう考えてもおかしな話です。
年間100件以上の資料請求があるのであれば、5~6件の商談ができてもよいはずです。
ところが、商談までいきつかないのです。
当社はランダムに選んだ10社に一括で資料請求を行いました。
すぐに電話がかかってきた工務店、すぐにメールで御礼がきたハウスメーカー、
まったく資料すら送ってこない工務店など、対応はそれぞれでした。
ここまで差があるとは思っていませんでした。
ある大手ハウスメーカーは、月1回メールマガジンを送ってきます。
このハウスメーカーは、資料請求した後、すぐに電話をかけてきました。
そして「これから資料を送ります」という予告アナウンスがありました。
資料を送った後にも一度電話があり、「資料は届いてますでしょうか?」
という確認のアナウンスでした。
その後は、月1回ニュースレターや見学会のチラシなどが郵送されてきます。
このハウスメーカー以外は、資料請求後1~2ヶ月後にはフェードアウト、
つまりまったく連絡がこなくなりました…。
ところが、このハウスメーカーだけはしっかりと私のフォローをしています。
つい先日、自宅に若い女性がやってきました。
まったく見覚えのない女性だったのですが、話を聞いてみたら、
このハウスメーカーの人でした。
用件は、イベントと見学会のチラシを持参したとのことでした。
チラシを受け取ると、ひとつ質問をされました。
「毎月、郵送でチラシなどをお送りしているのですが、
今後もお送りしてよろしいでしょうか?」と。
昔は、資料請求した後や新築見学会に行った後、自宅に突撃訪問してくる
営業マンがいましたが、最近ではめっきりいなくなりました。
ですから、少し驚いたというのが本当のところです。
今まで、このハウスメーカーからは、電話や郵送物による十数回の
アプローチがありましたが、すっかりこのハウスメーカーのことを記憶しました。
ですから、会社名を言われればわかります。
現在、オンライン媒体がメインになっているハウスメーカーや工務店が多い中で、
「紙媒体+電話+訪問」というアナログ営業に徹した企業がいることに
驚きを隠せませんでした。
デジタル媒体とアナログ媒体を比較すると、やはり手に取ることができる紙媒体は
回し読みも容易です。
また、電話はツーウェイコミュニケーションが可能なので、
お互いの意思を伝えることができますし、相手の雰囲気もわかります。
今後は、デジタル媒体とアナログ媒体を組み合わせることが主流になると思われます。
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