今、行動成長期やバブル期を経験した企業で問題になっているのが「属人的な営業」です。
属人的とは、ある特定の業務についての進め方や進捗状況などの情報を、担当者しか把握していない状況のことです。もちろんこれは、営業以外にも当てはまります。そこで今日は、属人化についてわかりやすく解説します。
属人化の何が弊害になるのかといえば、担当者が仕事を休んだときや、離職してしまったときに問題が表面化します。担当者しかわからないので、ほかの人では対応できなくなります。その結果、顧客に迷惑をかけたり、会社に迷惑かけることになります。
では、なぜ属人化が起こるのでしょうか?
まず考えられるのが、担当者が意図的に仕事を属人化させることです。
属人化することによって、「この仕事は私にしかできない」「この顧客は私が担当しなければいけない」など、自分の仕事の価値が高くなります。その結果、上司からの評価も高くなる可能性があります。特に営業マンは、このように考える人が多くいます。
長年、特定の顧客と付き合っていると、自然と属人化してきます。
顧客も、「営業は、○○さんでなくてはダメだ!」と思うようになります。そして、担当営業が替わると発注量がガクンを落ちるということも起こります。人間のやることなので、相性や慣れもありますから、仕方ありません…。
このように、仕事の専門性が高い場合、属人化する可能性が高くなります。
営業のほかにも、エンジニア、プログラミング、マーケティングといったスキルを持つ人材が限られている分野です。また、スキルや業務について、ほかの社員への教育を放置してしまうことも属人化の原因となります。
さらに、個人の成果を重視している企業でも、続偉人化が起こりやすくなります。成果主義は、社員のモチベーションが向上する一方で、社内に個人のノウハウやスキルのシェアが広がらず、属人化がさらに深刻化していきます…。
属人化のリスクとして…
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■担当者以外が業務の内容や進め方を知らないため、ほかの社員で代わりができません。
また、担当者も 一人で業務を抱え過ぎる懸念があります。
■属人化は、担当者でしか対応できないため、担当者の不在時や繁忙期にボトルネックが
発生します。結果、自社だけの問題でなく、他社を巻き込んだトラブルにも発展する可能
性があります。
■属人化が進むと担当者しか業務を把握できないので、上司が成果を把握しにくくなりま
す。結果、適切な評価ができず、周りの社員も不満を持ちます。
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属人化が慢性化しないようにするには、いくつかの方法があります。
まずは、業務プロセスの可視化やマニュアルを作成することが大事です。中小企業ではマニュアルの整備も行われておりませんが、作成に時間のかかるテキストではなく、動画などで表現するのも良いでしょう。
二番目は、誰でもできるように業務を細分化するか仕組み化がすることも大事です。
専門スキルや知識を持っていない社員でも、同じ成果を出せるようにすれば属人化は防げます。
三番目は、部署内で情報共有することです。
最近では、情報共有のツールとして、「ChatWork」「Slack」など、無料で使えるものがあります。これらを使えば口頭だけでなくテキストや画像を記録として残しておくことが可能です。
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