先日、ある経営者と話をしていると、社員の雇用についての話題になりました。
社員を雇用することが良いことなのか悪いことなのか疑問視していると…。
というのも、これだけ変化の激しい時代では、社員を雇用するのことは相当リスキーです。
かといって、パートやアルバイトなどのゆるい雇用形態では盤石な組織を作るのは
難しいと経営者は感じているでしょう。
そこで今日は、変わりつつある会社の意味についてわかりやすく解説します。
そもそも、日本の雇用形態は戦後から終身雇用をベースに成り立っていました。
経済と雇用を安定させるには非常に良いシステムではありましたが、
日本人の平均給与が上がらないのは、ここにも大きな原因があります。
欧米では終身雇用を前提としていないので、その分給与は高くなります。
ところが日本は、終身雇用を前提としているので、その分給与は安くなるというわけです。一生面倒をみるから少し給与は安いけど、給与が高くてもいつクビになるのかわからずに
ビクビクしているより、ずっとマシだよねということなのです。
ところが、数年前より大企業が、副業を続々と解禁しました。
これは、本当の意味で終身雇用崩壊、社員一人ひとりが自立して稼ぐ術を
見つけてよねというソフトな宣言です。
建前上は何とでも言えますがこのような企業側の裏の欲求があります。
こうなると、A社の社員でありながら、B社のアルバイトでもあるということです。
これがもっと進展すると、もっとゆる~い雇用関係となります。
同業者で副業するのは困るけど、どんな業界のどんな会社で働こうとOKだよと。
ものすごく、ゆる~い雇用関係にあるフリーランスのようなものです。
私は、人類最高の発明は「農耕」だと思っています。
それまで狩猟をやり、その日暮らしだった人間が、計画的に食料を育てる術を
開発したのです。
人類史上に於けるエポックメイキングです。
そして、農耕社会は1万年以上続いていると言われています。
ところが2000年以降、農耕社会の行き詰まりが見えてきました。
その発端となったのは、間違いなくインターネットです。
より早く、より遠くへ、より多くがインターネットのコンセプトです。
私たちは世界中の人たちとコミュニケーションをとり、ビジネスをやることが可能です。
そんな自由を手に入れました!
そして、商圏は完全に崩壊しました。
ネット上である程度の収入を得ることのできる人たちは、
窮屈な会社という仕組みに縛られるのがバカらしくなり、
次々と会社から離れました。
月収30万円でも、月収50万円でも、1人で生きていくには充分です。
話を元に戻しますが、いくつもの仕事をするのが当たり前の時代になりつつあります。
一人の人間が、コンサルタント、ミュージシャン、農家をやることも可能な世の中です。
このように考えると、ひとつの会社、ひとつの業界で一生働き続けることが
稀になるでしょう。
仕事のやり方も大きく変わります。
メンバー(社員)が固定されていて、いかにして譜面(計画)を忠実に再現するのかを
重視したオーケストラ型組織から…、メンバー(社員)が固定されておらず、
譜面(計画)には最小限のことしか書いていないので、
メンバーの創造力が重視されるジャズ型組織の違いです。
ジャズは、あるときは自分がリーダーとなり、あるときは他の人がリーダーとなります。
また、ひとつのグループに所属するのではなく、いくつものグループやプロジェクトに
所属します。
これが、クラシックやロックとの大きな違いです。
このような働き方がジャズの世界だけではなく、私たち一般人の仕事にも
浸透してくる兆しを感じます。
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