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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

会社を辞める人の心理


新卒社員は3年で会社を辞める人が多い、という話は有名です。

ここ20年、入社3年以内で離職する大卒者は3割を超えているというデータもあります。

ただし、大企業に限れば1割未満。



終身雇用が崩壊している昨今、入社3年で離職する人がいても不思議ではありませんが、「3割は多いなぁ…」という印象です。

そこで今日は、会社を離職する社員の心理についてわかりやすく解説します。



ごく一般的に考えて、会社を離職するということは、会社に不満があるからだと思います。「人間関係」「給与」「福利厚生」「キャリア形成」「ミスマッチ」など、

様々な原因が考えられます。



また、新卒入社や転職の際、会社の評判サイトを参考にする人が増えています。

悪評が多く書かれているのならば、その会社を選ばなければいいわけですが、

そうとばかりは言えないのが今という時代です。

悪評が多いわけではないのに、入社しない方が良い会社も存在します。



昔は、会社に不満がある人が3年で辞めることが多く、会社の雰囲気に合わない、

学生気分が抜けない、社会人としての生活に馴染めないという人もいました。

また、いざ入社してみたら、見るとやるのでは大違いで、

そもそもやりたい仕事ではなかった、ということもあります。

実は、会社にとってこのような人たちは早く離職してくれた方がいいのです…。



最近、人事コンサルタントへの相談は、

「若手がすぐに辞める」という悩みが多いそうです。

ですが、今までのように会社に不満を持った社員が辞めるのではなく、

将来を有望視されている期待の若手が辞めることです。



たとえば、将来の役員候補と言われていた優秀な若手社員が入社1年で辞めたり、

入社直後から研究開発のテーマを与えられていた有望な研究者が入社半年で辞めたりと、

このようなケースが増えてきたようです。



そして、このような若手社員は離職する際、不満を言いません。

その逆で、「良い会社で仕事ができてよかった」と感謝の気持ちで辞めるというのです。

ですから、会社の評判サイトには良いことばかりを書きます。



てっきり私は、離職する人のほとんどは会社に不満を持つ社員であり、

会社にこれといって不満はないが、キャリアアップのためにという社員は

2割程度かと思いっていました。



さて、会社に不満を持っていない若手社員が離職する原因を探ってみましょう。

たとえば、様々な制度が整い、企業の将来性も有望で安定している良い会社に

入社したとしても、だからこそ転職を選ぶ若手社員がいます。

つまり、安定している会社である反面、

将来の人生設計も明確だから離職したというのです。

レールに乗れば自分の将来はある程度約束はされるというのが、ままならないのです。



はたまた、尊敬できる人と働きたかったという理由で離職する若手社員もいます。

この会社なら尊敬できる人がいると思って入社したのはいいが、

尊敬できるのはほんの数人で、残りの人たちは自分の成果を理解しない

経営陣の愚痴や不満を言ったり、安定している給料にあぐらをかいて

怠けている人だったそうです。



そして、このままこの会社で働くと自分もそうなるのではないかという

不安を抱いたというのです…。

環境が人をつくりますから、それなりに影響を受けることは確かです。



人事コンサルタントのもとへは、このような若手社員が増えているという相談が

増えているそうです。

これも時代なのか、私は若手社員の意識の変化はネガティブなものではなく、

ポジティブなものだと捉えています。

会社員マインドはなく、プロフェッショナルマインドを持った人が集まった

組織が求められているのでしょう。




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