もう10年も前のことになりますが、ベテラン経営者から会社再建の秘策を 聞いたことがあります。
この経営者は数社の倒産寸前の企業を再建した敏腕経営者です。
そこで今日は、倒産寸前から大逆転した会社再建の秘策をわかりやすく解説します。
この経営者は、取引先が倒産しそうだというので出向というかたちで この会社の経営者になりました。
最初に出社した時、社員の誰もがあいさつすらしてくれない状態だったと言います。
社会人としてのマナーすら崩壊していたのです…。
このような状態の会社をどう立て直したらいいのか?
まず取り組んだのがあいさつからです。
誰よりも早く出社して、会社の玄関の前に立って、社員が出社してくると
「おはようございます」とあいさつしたそうです。
ですが、誰もあいさつはしてくれません。
ところが、3ヶ月経ったある日、一人の社員が「おはようございます」
とあいさつしてくれたそうです。
そうしたところ、ほかの社員も徐々にあいさつするようになったということなのですが、
このような会社があるのかと驚きを覚えた記憶があります。
次に取り組んだのが、日報の導入です。
ただし、日報は毎日書かなければいけなので週報にしました。
毎週金曜日に全社員から週報を提出しもらい、この経営者は土曜と日曜を使って
コメントを書きます。
そして、月曜に週報を社員に返すようにしました。
ですから、休みなしです。
このような血の滲むような努力をして、会社は再建しました。
これと似たような、見事な会社再建の事例がります。
かつて、アメリカにコンチネンタル航空という大手航空会社がありました。
2012年にユナイテッド航空に吸収合併されましたが、当時の企業規模は全米4位、
1996年にはAirline of the yearを受賞するなど、名門企業として有名でした。
ところが、1990年初頭は、連邦破産法Chapter11(日本の会社更生法に相当)の適用を
二度も受けるなど最悪な企業でした。
社員はコンチネンタル航空に勤めていることを身内にも話したくないと
悲惨な状態だったのです。
当時、全米の主要航空会社10社の中で「定時到着率最下位」「乗客の手荷物紛失率ワースト1位」「乗客10万人あたりの苦情件数ワースト1位」でした。
そして三度目の破産を目前に控えた1994年2月、再建を託されたのが
ゴードン・ベスーンです。
ベスーンは最悪の会社を再建して「コンチネンタル奇跡の復活」と呼ばれるまでにした
立役者です。
では、ベスーンは何をやったのでしょうか?
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●従業員との約束を必ず守ること
●約束は客観的に誰でも理解できる内容であり、曖昧さが一切ないこと
●成果に必ず、信賞必罰で報いること
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ベスーンは、経営層や従業員がお互いを信頼し、まともに機能する組織を
作り直すところから始めたのです。
具体的には、「最下位であり続けた定時到着率を、全米主要航空会社10社の中で
5位以内に押し上げることができれば、全ての従業員に65ドルの特別ボーナスを支給する」という非常にわかりやすくシンプルなものでした。
間違っても、「顧客満足度を上げよう」「良いサービスを提供しよう」などという
曖昧なものではありません。
その結果、数ヶ月のうちに定時到着率全米5位に入り、1996年3月、定時到着率は
ついに83%を記録して全米でトップに立ちました。
さらに同年、Airline of the yearを受賞するまでに至り、奇跡の復活を遂げます。
ベスーン着任から僅か2年の出来事です。
組織はリーダーが変わると、その結果は雲泥の差です。
つまり、社員の潜在能力を引き出せるか、引き出せないかにかかっているということです。
この記事は、「大逆転-コンチネンタル航空奇跡の復活」を参照にしました。
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