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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

受注したかったら営業マンは喋るな!


同じ商談は二度とありません。 商談は相手がいることなので、相手の出方によって会話が大きく変わるからです。そういった意味では、毎回、新たな発見があります。



また、長い間営業活動をやっていると、対応に困る場面に出くわすことがあります。

そこで今日は、受注と失注を分ける行動をわかりやすく解説します。



通常、商談は相手の困り事や願望をヒヤリングして、その解決策として商品やサービスを提案します。そして、提案と同時に見積書を提出します。ストレートに受注する場合もありますが、即決ができずに検討する場合もあります。



また、法人営業であれば、商談相手だけでは判断できず、「上司と検討する」「稟議書を書いて判断を仰ぐ」というケースも多々あります。そうなると、一筋縄ではいきません…。時間もかかりますし、稟議書が通らないケースもあります。たいていは、「今期の最優先課題ではない」「予算が取れない」などの理由で失注します。



このように商談には様々なケースがあり、私は何回やってもドキドキします。

特に会ったこともない、見ず知らずの企業や人と商談する時は、大変緊張します。問い合わせに対するレスポンスとして訪問するのなら気が楽なのですが、当社からテレアポをやり商談のチャンスを得たものに関しては、まったく知らない企業です。もちろん、担当者も知りません。事前調査はしますが、それだけでは不安を拭い去ることができません。



さて、商談の際、プレゼンを行い、見積書を提示して、クロージングをやります。

このシーンは、営業マンにとっては通知表をもらうような心境です。ドキドキしながら、良い返事を期待するのですが、なかなか返事がもらえないことも多々あります。相手は、提案書と見積書とにらめっこしています…。しかも無言で。



こんな時、あなたならどうしますか?

ほとんどの営業マンは、もしかしたら失注するかもと不安に襲われます。そして、あれこれ話をしてしまいます。人間は不安に襲われると、不安を鎮めようと行動をし始めます。その行為が喋るということです。しかも、余計なことをペラペラと喋るのです。結果、余計な情報を与えてしまい相手を迷わしてしまいます。



相手の集中力が切れてしまいます。そして、失注します…。

このような経験をしたことのある営業マンも多いことでしょう。そもそも、営業マンは沈黙を嫌います。ですから沈黙の時間が発生するとそれを埋めようと、条件反射のように話始めるのが人間です。



さて、クロージングが終わって相手が無言になるような場合は、相手が真剣に検討している証拠です。ですから、余計なことは一切喋らずに、沈黙に耐えるのが正解です。これが成約率を高めます。まさに「沈黙は金(きん)なり」です!



相手が検討のために沈黙し、話始めるまでじっと待つことを、専門用語で「サイレントクロージング」と言います。相手に十分な検討時間を与えて邪魔せずに返事を待つ方法です。焦ってはいい結果にはなりません。



賢明な読者ならおわかりだと思いますが、結局のところサイレントクロージングは自分との戦いです。不安になっても相手が喋るまで我慢して喋らないことです。これに尽きます。ある営業マンは、数時間サイレントクロージングを行ったことがあるそうです。よく我慢できたと思います。



クロージングの後、初めて相手が沈黙したシーンに遭遇しても焦らないでください。

考える時間を与えてください。これが営業マンとしての気遣いです。我慢すること覚えてください。




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