今から10年以上も前のことになりますが、新潟県では大変有名な企業を見学に行ったことがあります。もちろんこの企業の経営者も有名な方でした。そして、何より凄いのが新卒社員の教育を経営者自ら行っていることでした。そこで今日は、社員の上手な育て方についてわかりやすく解説します。
朝7時にこの企業を訪問したのですが、従業員の方々が会社周辺の清掃を行っていました。そして、役員は下駄箱のところで社員の靴を磨いていました。常識から考えると滑稽な風景でした…。また、会社周辺の清掃は自由参加ということでしたが、何十人もの従業員が清掃を行っていたことに驚きました。
そうこうしてるうちに、朝礼が始まりました。
すべての従業員が、大きな声で「おはようございます」と笑顔で言っています。そして、従業員同士で次々と握手をしていたのが印象的でした。見学者も参加することが許されたので、私もやってみましたが、笑顔で大きな声を出し、握手をすると元気がみなぎります。
朝礼が終わり、この企業の経営者から話を伺うことになりました。その昔、この経営者は従業員が言うことを聞かないと、従業委員を怒鳴り散らしていたそうです。ところが、そのような考えで経営しても業績が上がるわけではなく業績は落ちたそうです。
そこで改心(?)して、従業員の良いところを見つけて書き留めることにしたそうです。
1人の社員につき、何と20個の良いところを書き留めたそうです。
そして、ことある度に社員に声をかけて、「あなたの○○○○○は素晴らしい!」「あなたの△△△△△は素敵だ!」「○○さんの笑顔を見ると疲れが吹っ飛ぶ!」などと、褒めていたそうです。すっかりかつての怒り癖は影をひそめました。
傍から聞いていると簡単なように思えますが、従業員1人に対して良いところを20個見つけるのは並大抵ではできません。きっと、良いところや長所を見つけるコツのようなものがあるに違いないと思いました。
また、一見悪いところや弱みだと感じていることでも、視点を変えるとそれが強みになることもあります。恐らくこのような考え方を駆使しながら、社員の良いところを見つけていたのだと思います。
ネットを検索すると、相手の良いところを見つける方法が多数紹介されています。
たとえば…
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■先入観を持たずに相手を見る
■前のめりなコミュニケーション
■否定せず考え方を聞く
■短所の裏面をみる
■印象に残っている体験談を聞く
■極端なところに注目する
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この中でも一番注意しなければいけないことは、相手の雰囲気から、ついつい先入観を持ってしまうことです。たとえば「怖そうな人」という先入観を持ちながら相手を見ていると、少しだけ厳しい態度を取られただけで「ほらやっぱり怖い人だ」となります。
先入観は、相手の良いところを見つける妨げになります。
まずは、フラットな目線で相手を見るよう心がけることが重要です。
また、前のめりなコミュニケ―ションを取ることも大切です。
相手の懐に自分から飛び込まない限り、なかなか相手も本性を見せてはくれません。つまり、相手に関心を持たない限り、良いところを見つけることはできません。
お互いに信頼関係ができれば、普段見せない良いところを見せてくれる可能性があります。
このように、相手の良いところを見つけには、自分自身の努力必要だということです。
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