商品開発において、「ニーズ」をいかにしてキャッチするのかは一番大切なことです。
ニーズとはひとことで言えば、「困りごと」です。
そして、その困りごとを解決するような商品やサービスを提供すれば、ヒットする可能性が大きいということなのです。
理屈は非常に簡単なのですが、理屈通りにことが運ばないのがビジネスであり、商品開発のおもしろさでもあります。
困りごとに対する解決策のわかりやすい事例として、あなたはお腹が痛くなったとします。
その解決策としては、「ドラッグストアで腹痛の薬を買う」「医者で診察してもらう」などが考えられます。
このように考えると、商品やサービスを購入することのほとんどは、困りごとの解決が目的だということに気づくと思います。
世の中、どれだけ便利になっても、困りごとがなくなることはまず考えられません。
つまり、困りごとを解決する視点での商品開発は、時代を超えて王道なのです。
とは言っても、困りごとをリサーチするのも一苦労です。
試しに、テーマを決めて家族や友達に困りごとを聞いてみてください。
たとえば、フォークについての困りごとを聞いてください。あなたも少し考えてみてください。
残念ながら私は、すぐに思いつくことができませんでした。
滅多にフォークを使う機会がないから尚更です。
では、毎日使う「箸」の困りごとを聞かれても、ポンポンと思い浮かぶわけではありません。
毎日使うから、それが当たり前になっているので、かえって思い浮かばないのかもしれませんね。
このような視点で、あらゆるモノやシーンの困りごを探してみると、商品開発のヒントがあるかもしれません。
困りごとには様々な種類がありますが、「本当はやりたくはないが、やらなくてはいけない」という困りごとを解決してやる商品やサービスを開発できるのであれば、ヒットする可能性は大です。
理由は、悩みが深いからです。
では、「本当はやりたくはないが、やらなくてはいけない」というものは何でしょうか?
たとえば、「トイレットペーパー」や「洗剤」です。
トイレットペーパーや洗剤を好き好んで購入している人はいません。
できることならば、買いたくないというのが本音です。
理由は、生産性がないからです。
つまり、マイナスをゼロに戻す商品だからです。
「汚れたから、しかたなく洗剤を購入する」というのが、洗剤の購入理由です。
もし、水洗いだけで食器の汚れが落ちる商品があれば、大ヒットするでしょう。
それは、特殊な水かもしれませんし、特殊なティッシュペーパーかもしれません。
洗剤よりもコストがかからず、労力もかからず、さらに清潔であれば、きっと売れるでしょう。
食器洗い革命になります。
「本当はやりたくはないが、やらなくてはいけない」というシーンは、まだまだあります。
たとえば、人によっては家族に提供する料理もそのようなカテゴリーに入ります。
コンビニやスーパーの惣菜やお弁当でも代用はできますが、料理をサボっているような
罪悪感があるそうです。
そこで登場したのが、半調理食品の「生から惣菜」です。
スーパーの精肉売場などで販売されており、半分調理してあり、電子レンジでチンをすると完成します。
そして、皿に盛り付けると、なかなか本格的な料理になります。
味も美味しいと評判のようです。
これは「本当はやりたくはないが、やらなくてはいけない」という困りごとと、どうせやるなら本格的な料理のようになったらいいなぁというウォンツが組み合わされたものです。
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