クライアントからよくこんな話を聞く。
若手社員が入社したのはいいが、教育体制が整っていないために困っていると…。そこで今日は、社内の教育体制についてわかりやすく解説する。
数年前のことになるが、弊社クライアントで後継者不在で悩んでいた経営者がいた。
やっとの思いで東京の大手企業に勤めている長男を説得して、後継者に氏名した。その長男が入社したとき、私も紹介された。
長男の口からは、「未だに紙管理でペーパーレス化がされていない。ITリテラシーが低い。営業マニュアルがない。」など、大手企業に比較していかに遅れているのかを聞かされた。これはこのクライアントだけではなく、地方の中小企業ではよくある話だ。
若手社員と先輩社員で以下のようなやり取りがある。
これもよく聞く話だ。
若手社員「営業マニュアルってありますか?」
先輩社員「営業マニュアルなんて見たことないなぁ…」
若手社員「前の会社ではマニュアルがあったんで、マニュアルを見ればおおよそ仕事ができ ました。」
先輩社員「○○君の前職は大手の○○社だろう。そりゃあ、マニュアルくらいあるよ。うち
はそうはいかないよ」
若手社員「マニュアルがあれば、いちいち先輩に質問しなくても済む場面も多いと思って」
このような会話が繰り広げられ、教育体制の不備から半年もすると若手社員が離職したり、すっかりモチベーションが下がってやる気を失ったりすることも多い。そして、教育体制がしっかりしていないことを上司のせいにしたり、会社のせいにするようになる。
上司も部下を教育するための教育を受けたわけではないので、つい「見て憶えてくれ」「とりあえずやってみて」と言ってしまうのが現実です。
このことを経営者に伝えると、「マニュアルがあれば一番いいと思っているが、なかなかそこまで手が回らないんだよ。そもそもマニュアルを作れる人材がいないし…」。また、「営業マン一人ひとりの営業スタイルが違うので、会社として統一したやり方がないんだよ。これじゃマズいのはわかっているんだが…。今まで営業マン任せにしてきたツケだよ。」と、諦めムードが漂っている。
さらに、「顧客もあの営業マンじゃなきゃダメだということになって、営業マンの属人化が多くなっている。だから、担当を変えると取引が減ることもある。」と。マニュアルがあれば解決しそうだが、それができないのが中小企業の現実だ。
私のコンサル経験から言わせてもらうと、今後はマニュアルがないと「教育体制が整っていない」ということになり、採用に大きく響いてくる。そうでなくても、中小企業の採用は不利だというのに…。
また、若手社員の育成スピードが上司の力量に大きく左右されるのも大きな課題だ。
これも社員育成のマニュアルがあればある程度のレベルをキープできる。
とにかく今の若手社員は、教育をしっかりしてやらないと不安を感じて、会社に不信感を覚える。失敗したくない世代なので、不安でいっぱいなのだ。「このやり方でいいのだろうか?」「もしかして間違っているかもしれない」など、心の中はネガティブな感情が渦巻いている。
これらを拭い去るのは上司とのコミュニケーションはもちろんのこと、会社として仕事のやり方を統一することだ。そのツールがマニュアル。特に会社の生命線である営業のマニュアルは、作成しておくべき。
その理由は、正しい教育を受けた営業マンが少ないというのが一点。
営業マンは勉強好きが少なく、営業スキルをレベルアップしようという人が少ないのが一点。ぜひ、社内に営業マニュアルを構築してほしい。弊社では、最短時間で営業マニュアルを構築するメソッドがある。車輪の再発明をやるのが一番無駄。
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