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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

営業マンなら人間の本能を知ろう


長年、同じ職業をやっていると、どうしてもマンネリは避けられない。

また、徐々に慣れていき緊張感を失うため、モチベーションも下がっててくるのが通常だろう。そこで今日は、マンネリ化防止とモチベーション低下の打破についてわかりやすく解説する。



自分自身のことを振り返ってみると、コンサルタントとして独立して23年が経った。

それ以前、会社員だった頃も後半の5年間は知り合いのマーケティングや販売促進などのコンサルティングをやっていたので、しめて約30年のキャリアがあることになる。その間、マンネリ化を感じることも多々あった。



ただし、これに関しては元来の「新しいもの好き」のい性格が幸いして、1つの商品やサービスに固執したり留まることはほぼなかった。同じ商品やサービスを3~4年も販売すると、よほど努力をしない限りマンネリは避けられない。そして、マンネリが訪れると、次にやってくるのはモチベーションの低下だ。



また、社歴が長くなると、努力をしなくても、さして時間をかけなくても、労力を使わなくても、見込客からの問い合わせも多くなるので、自ら営業をする機会も減ってくる。つまり、費用対効果は非常に高くなるのだが、努力した量と成果が伴わないというアンバランスな状況になる。努力をしていないのに大きな成果を得るのは楽でいいが、充実感はかなり低くなる。これも、モチベーションの低下の原因の1つだ。



私は、「1年前と同じ商品を、1年前と同じ顧客に、1年前と同じ売り方をしていないか?」肝に命じてきた。



かれこれ10年以上前のことになるが、営業力があることで有名なB社のコンサルティングを行っていたが、営業部長がこんなことを言っていたのを思い出した。「創業当時は顧客もいないので、必死になって営業をやった。しかし、今はそこそこブランド力もあるし、営業などしなくても見込客から問い合わせが絶えない。楽でいいが、もしこのような状況が180度転換したら、若い社員はなすすべがないだろう。もしかして足腰が弱っていて、営業力のある会社とは言えないかもしれない…」というような内容だった。



確かにそれはどのような企業でも当てはまる。

創業時は大変な苦労をするので必死になって営業を行う。しかし、そんなことをやらなくてもビジネスとして成立するならば、そちらを選びたくなるのが人間の常だ。



さて、ここからが本題だ。



フランスの哲学者ジョルジュ・バタイユは「過剰-蕩尽(かじょう・とうじん)理論」を提唱した。これは、人間をたらしめる仕組みだ。わかりやすく言えば、人間は何かを溜め込む。それは、お金かもしれないし、ストレスかもしれないし、やる気かもしれない。そして、それがある一定値を超えると一気に消費しようという行動に出る。



その最たるものが戦争やギャンブルだ。

また、爆買いなどもこれに当てはまる。日本では、科学者の栗本慎一郎がこの理論をさらに進化させて展開していた。つまり、人間は何かを積み重ねようと努力する。しかし、それが積み重なるとそれをゼロに戻すことによって、精神的なバランスを保つようにできている。



労少なくて成果の多い活動は、プラスがどんどん積み重なっていく。

それはそれで素晴らしいが人間の仕組みから考えると、気持ちや感情がそれについていかないと言うことになる。もっと努力して、もっと労力を使う活動を行い、苦労をした末に成果を手に入れると活動が恋しくなる。



人間は歳をとれば、一般的にモチベーションが下がると言われているので、積み上げたものを壊し、ゼロから何かを起こそうなんていう気もなくなるかもしれない。しかし、企業は後継者を作ることによって、永続的に存在することができる。後継者にバトンタッチして、第二創業、第三創業するなんて話はよくある。まさにこれが、バタイユの過剰-蕩尽理論にあたるのではないかと考えるが、どうだろうか?




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