先日、久しぶりに飛び込みで営業マンが来社しました。コロナ禍以降、飛び込み営業は初めてかもしれません。「飛び込み営業は時代遅れ!」と感じている人がほとんどだと思います。そこで今日は、コロナ禍に於ける営業活動についてわかりやすく解説します。
冒頭の話ですが、山形出張のため6階にある事務所を出て、エレベーターで1階に向かいました。エレベータのドアが開くといきなり「長谷川さんですよね?」と声をかけられました。私が事務所を出てから1階に向かうまでのわずか2~3分の間にすれ違いで、1階のインターホンで事務所にいた専務と話をしたようです。それで私が1階に向かったことを知り、エレベーターの前で待ち構えていたというわけです。
急いでいたので、わずか1分弱立ち話をした程度ですが、10月下旬に行われた展示会の時に名刺交換をした企業でした。あれから約2ヶ月半以上が経過していましたので、名刺交換をしたことすら忘れていました。結局、名刺とチラシをいただいただけでしたが、泥臭いアナログ営業を行なっている企業もまだまだ多いのだと実感しました。
日本人は直接会って話をすることに大きな価値を感じています。ですから、メールで済ませるなんて失礼だと思っている人もまだ多くいます…。その結果人によっては、一生懸命に顔を出してくれる人の好感度が高くなることもあります。
ある調査によると、「営業担当者に自社を訪問してほしい」と回答した70.6%の経営者・役員・会社員のうち、自社を訪問してほしい理由を聞きました。
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■顔を見ずの商談には誠意を感じない…35.2%
■営業担当者の顔を見ると安心感がある…30.1%
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このような結果となりました。ネットを介しての商談は、「心がこもっていない」「手を抜いている」という印象を持たれることが多いため、いまだに訪問営業がメジャーになっていると考えられます。
その一方で、「インサイドセールス」が声高に叫ばれています。この背景には、①働き方改革により無駄の多い訪問営業は敬遠され始めた、②アポなしの飛び込み営業では成約率が低い、③訪問営業はコストも時間もかかることが挙げられます。そこで注目されているのが、
「インサイドセールス」です。
インサイドセールスとは、社内に居ながらメールや電話を用いて顧客とコミュニケーションをする手法です。訪問しないのが大きな特徴です。そして、インサイドセールスの目的は、商談のアポイントを取得することです。
そのためには、顧客ニーズやシーンに応じてコミニュケーション手段を使い分け、広告、展示会、セミナーなどで接触のあった見込客に対して、より受注確度の高い見込客へと育てていく役割があります。
もちろん、商談のアポイントが取れたら訪問商談やオンライン商談を行いますが、商談のアポイントが取得できるまでは、訪問することはありません。ここが従来の「名刺交換したらとりあえず訪問しよう!」的な発想とは大きく異なります。
このようにインサイドセールスは、効率的に営業活動を行えますが、日本に於いてはインサイドセールスの導入が進みません。その理由は先程紹介した「顔を見ずの商談には誠意を感じない…」「営業担当者の顔を見ると安心感がある」の2点に集約されます。
ただし、IT系の企業のほとんどはインサイドセールスを導入しています。また、商圏が広く全国の顧客を対象にしている企業の場合、遠方の顧客は必然的にインサイドセールスになってしまいます。
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