営業マンは結果がすべて…。どんなに素晴らしい商談をやろうと、受注しなければどうしようもありません。逆に、受注さえしていれば評価されるかといえば、一概にそうではありません。そこで今日は、営業マンの評価についてわかりやすく解決します。
営業マンの評価は簡単のようで、実は大変難しいのが現実です。私が会社員だった頃、取引先に印刷会社がありました。この印刷会社には、年間約7000万円の発注をしていたので、私が勤めていた会社の担当になれば、おのずとトップ営業マンになれます。私が勤めた10年間で営業マンは2人担当になりました。2人共トップ営業マンになりました。
ここでよく考えなくてはいけないことは、営業マンの営業力で7000万円を受注しているわけではないということです。正確に言えば、この7000万円は会社から与えられているのです。ここを履き違えて、自分の営業力を過信すると大変なことになります。
また、当社クライアントで中古自動車を販売している会社がありました。この会社は、営業マンが6人程いましたが、既存顧客を訪問して営業する人がメインでしたが、中古車展示場に来店した見込客に的を絞って営業する人もいました。
前者は間違いなく営業力がものを言います。ですが後者は、新聞折込チラシを配布して来店した顧客に接客をしているので、個人の営業力だけでなく、会社のブランドや信用が大きく働いています。
このように、営業マンは個人の営業力だけでなく、会社のリソースを使って受注していることも多々あります。この部分を明確に切り離して考えないと、営業マンの正確な評価はできません。つまり、営業マンの本当の営業力がよくわからないということです。
本来、営業力とは、新規見込客探しから始まり、案件化→アポイント取得→商談→クロージング→受注となりました。これだけの業務を一人の営業マンが行うのは大変難しいことです。そうでなくても忙しいのが営業マンです。
そこで、会社のリソースを使うことになります。新規見込客は、「ネットのリスティング広告から集客しよう」「新聞広告から集客しよう」「テレアポ代行会社に依頼してアポイントを取ろう」など、営業マンが関わらなくてもできるような体制を整えます。これにより、営業マンは商談とクロージングのみを行えばいいことになります。
これを推し進めると営業の分業ということになります。何人かのチームで営業活動をやるイメージです。今後は、このようなやり方が主流になります。理由はいたって簡単で、営業マン一人が「新規見込客探し→案件化→アポイント取得→商談→クロージング→受注→リピート促進」までを、一人で行うことが不可能だからです。あまりにも、プロセスが多過ぎます。
ところが、中小企業の現実はそうはいきません。
やはりメインは、営業マン一人が最初から最後までを担当するケースがほとんどです。その中で、要領のいい人は、ネットのリスティング広告から集客した見込客を振られるように社内での人間関係を良好にしたりします。
先程紹介した、中古車販売店の中古車展示場に来店した見込客に的を絞っている営業マンは、ひたすら店で見込客が来店するのを待ち続け、来店したらほかの営業マンよりも早く接客します。来店した見込客をいち早く見つけて接客するには何らかの努力が必要でしょうが、これは営業力とは違います。
これも、ある意味「運」です。なぜならば、見込客はいつ来店するのか、わからないからです。
このように考えると、営業マンの評価というのは大変難しいのが現実です。ただひとつ間違ってはいけないのは、受注という結果だけで営業力は判断できないということです。プロセス如何によっては、受注できても営業力がないということもありえるからです。
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