スペースXのイーロン・マスクは、3回のロケット打ち上げに失敗して資金難に直面しました。ここでイーロンは、チームメンバーに声をかけます。「もうすぐじゃないか。今度こそいける。こんなことでへこたれるな。すぐに冷静になって、何が起きたのか見極めて、原因を取り除けばいい。そうすれば失望は希望と集中に変わるんだ!」と。
イーロンのこの言葉が引き金になり、チームは諦めずににチャレンジを続けた結果、見事打ち上げに成功したのです。そこで今日は、大きな成功を納めた企業の特徴についてわかりやすく解説します。
2017年、マリオットスクールオブビジネスのピーター・マディソンは、1957年から200
4年までの4,663回におよぶ軌道ロケットの打ち上げ成果を分析しました。そして、443回の失敗を分析すると、8つの仮説が導き出されました。8つの仮説は紹介しませんが、要約すると…
組織にとっては、大きな失敗の体験や観察は、大きな成功、より将来の成功につながるということです。一般的に言われていることは、成功体験だけにフォーカスするポジティブ思考や、小さくリスクのない失敗でテストする思考法です。ですが、これは逆です。
47年間に渡る宇宙開発の歴史によれば、痛みの大きい大きな失敗こそが、将来の成功をもたらしてくれるということです。私たちは上手くいった部分ばかりを見ようとします。また、そういった本やセミナーも数多くあります。ですが、成功体験はすべてが自力ではなく、運やタイミングに負うところも大きいというのが現実です。
一方、大きな失敗体験は大きな反省のもと、自分たちの至らない点を直視し、今までの自分たちのやり方を捨て、本来とるべきだった方法を積極的に探すようになります。つまり、経験からPDCAサイクルを回し、成長するプロセスが実行されます。
7名の犠牲を出したコロンビア号の空中分解事故の調査報告書には、「NASAの意思決定者、意思決定への不備、自己欺瞞、内向性世界への好奇心の低下に陥ってしまった」とあります。このような考えが頭をよぎったら要注意です。
「この課題はもうやりつくした」「自分は絶対間違えない」「もう失敗は起こりようがない」こう思ったときに、大きな失敗は現れます。
大きな失敗は、本気で取り組めば取り組むほど、必ず経験します。ですが、大きな失敗により私たちはようやく、今までの自分から抜け出すことができます。大きな失敗こそが、最も学ぶ力を高めてくれます。
■望月俊孝さんのnoteを参照
47年間の宇宙開発の歴史の教訓 大きな失敗体験だけが大きな成功体験をもたらしてくれる。
世間を見渡すと、大きな成功を収めている人は、大きな失敗を経験している可能性が高いことがわかります。人間誰しもが失敗はしたくないと思いますが、失敗しないとわからないのも人間です。また、大きな失敗ということは、大きなチャレンジをしたということです。失敗の捉え方を変える必要がありますね。
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