日本は少子化により、あらゆる市場が縮小すると言われています。
そこで今日は、縮小する市場についてわかりやすく解説します。
市場が縮小するときう話は、経営者ならばわかり切ったことなのですが、具体的にどの程度縮小するのかという話になると、データは乏しいといえます。
市場の縮小は徐々に縮小するのではなく、一気に訪れることもあります。
たとえば、自動車業界に目を向けてみましょう。今、自動車業界で問題となっているのは、「若者の車離れ」と「団塊の世代の免許返納」です。車を購入しない若者が増えるのはもちろんのこと、軽自動車で充分だという若者も増えています。
そして、これより深刻なのが団塊の世代の免許返納です。
これは一気に増えることが予想できます。そうなると、老舗の自動車販売店や自動車整備工場ほど、顧客の高齢化が進んでいますので、ある時期を境に客数が激減することが考えられます。このようなことは、自動車業界に限った話ではなく、昔から存在している市場はすべて該当します。
先日、「レジャー白書」に掲載されているデータを見る機会がありました。
レジャー市場は特定の分野に限らず、ほぼすべてで余暇の人口が激減しています。
たとえば、囲碁人口は、2012年400万人から2021年150万人へ。ビリヤード人口は、2012年460万人から221年210万人へ。写真人口は、2012年2150万人から2021年1070万人へ…。
さらに、陶芸人口は、2012年250万人から221年110万人へ。
お茶人口は、2012年300万人から2021年150万人へ。このほかにも(以下すべて2012年と2021年の比較)、ジョギングは2450万人から1820万人、卓球は830万人から540万人、サッカーは570万人から360万人、バスケは390万人から290万人…。ほかにもデータはたくさんありますが、ほぼすべての分野で人口は激減しています。
この理由を分析すると、恐らくスマホだと思われます。
その証拠として、動画鑑賞が3420万人から3690万人に増えているからです。数少ない人口が増えている分野です。
また、コロナ禍の影響で増えた分野もありますが、2012年の水準には戻っていないものがほとんどです。参考までにコロナ禍で減ったものは(2019年と2021年の比較)、カラオケは2980万人から1520万人、飲み屋は1790万人から900万人、観劇は410万人から210万人、ソフトボールは320万人から130万人、水泳は920万人から520万人、ボーリングは930万人から450万人、ゲートボールは50万人から10万人です。
そのほかにも(2012年と2021年の比較)、釣りは810万人から560万人に激減しました。また、藤井聡太さんの人気でさぞかし増えてるだろうと思われる将棋人口ですが、850万人から500万人に激減です。テレビゲームは3080万人から2100万人、ゲームセンターは1860万人から1250万人、パチンコは1110万人から720万人、中央競馬は960万人から790万人。
そして、今とってもブームのサウナは1210万人から760万人。
サイクリングは1080万人から690万人です。注目されていたり、ブームになっているものでも、2012年の市場規模にはまったく及びません。このまま、どんどん市場規模は縮小することが予想できます。これが日本のレジャーにおける市場規模です。
拡大している市場を探すのが難しいというのが本当のところですし、拡大しているだろうと思われている市場ですら、10年前に比べたら激減しているのが現実です。これからどうなるのか、心配になってきました。
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