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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

採用が上手くいかない理由


人材不足が深刻です。特に地方では顕著です。 これは今始まったことではありません。業種によっては数年前から人材不足が顕著でした。そこで今日は、地方の中小企業の採用が上手くいかない理由をわかりやすく解説します。



本誌でも度々取り上げていますが、クライアント先の経営者から頻繁に相談されます。

「いい人がいたら紹介してほしい…」「求人広告を出稿しているがまるで応募がない…」などです。弊社は採用コンサルティングは行っていませんが、あまりに相談されるので半年前から求人市場をリサーチをしていました。



そこでわかったことは、すべての業種で人材が不足しているわけではないこと、すべての職種で人材が不足しているわけではないことです。特定の業種や職種で人材不足が顕著なだけです。ただし、少子化も益々顕著になってきていますから、今後はあらゆる業種や職種で人材不足が深刻になることが予測できます。人手不足倒産なんていうのも、珍しくなくなるかもしれませんね…。



最近の傾向としては、東京をはじめとする首都圏に人材が流出しており、地方の中小企業はその影響を受けているようです。東京23区ではコロナ禍で人口減少が起こっているという話もありますが、テレワークがメインになったので近郊に引っ越しただけで、所属は東京の本社という人も多くいます。そのほかテレワークであれば地方在住の人でも東京の企業に勤めることができます。



このようなことを考慮すると、テレワークは地方の有能な人材を東京の企業に就職させるための方法でもあります。益々、地方の中小企業は人材難で苦しむことになります。



ここで問題になるのは、採用や求人のやり方です。

いまだに「求人=ハローワーク」だと思っている経営者もいます。特に若い世代は、SNSをはじめとしたオンライン媒体が情報収集のメインです。ですから、仕事探しも当然オンラインです。



ところが、ネットやオンラインが苦手な中小企業もまだまだ多いのが現実です。 つまり、必要とする人に必要な求人情報が届いていない可能性が大です。このような状況に輪をかけて、デジタル化が遅れている中小企業も山のようにあります。たとえば…



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■メールよりFAXを使っている

■情報収集のメインは新聞や雑誌

■日報や書類は紙媒体を使っている

■オンライン商談はやり方がわからない

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など、いまだに30年前と変わっていない中小企業です。



首都圏であれば、IT系企業やテクノロジー系企業の本社がありますし、大規模な展示会も開催されています。ですから、ほかの企業がどのような取り組みを行って、どのような改善を行っているのか、情報を入手しやすい状態です。その結果、当社も変わらないと世の中から遅れと取るという心理が働きます。



ところが、地方の中小企業では、問題意識が低く、デジタル化すらままならない企業も多くあります。ですが若い人にしてみれば、このような企業は「時代遅れ」「時代錯誤も甚だしい」企業なのです。



さらに、中小企業ですから「人事部」がない企業がほとんどです。

そうなると、求人や採用の専門スキルもノウハウもありませんから素人同然です。



若い人が東京をはじめとした首都圏に勤めたがるのも無理はありません。

あまりに価値観と感覚にギャップがあり過ぎるからです。最近よくあるのは、東京の一流企業で働いていた経営者の長男が、父親の会社を継ぐために地方に戻ってきたケースです。

ところが、勤めていた企業との違いに愕然するケースです。仕事のやり方も、社員の質も違います…。



本気になって求人・採用活動をしなければ、企業はジリ貧です。

企業の存続に関わるのが人材ですから。




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