中小企業で、商談のトークスクリプトを作成している企業はほとんどない! 営業コンサルタントを20年以上やっているが、クライアント先で1回も見たことがない。そこで今日は、トークスクリプトについてわかりやすく解説する。
本誌でも耳にタコができるほど言い続けているが、トークスクリプトがあれば営業マンによる商談内容の差がなくなるので、一定レベルの商談が、誰にでもできるようになる。
また、上司が新人営業マンに「見て覚えて」「とりあえず俺についてきて」「まずは自分で考えて」なんて、投げっぱなしのバックドロップ的指導をしなくてもよくなる。このような教育は、部下の育成放棄だから、絶対にやってはいけない。
営業マンのなかには、そこそこ話ができればできると思っている人が多い。
だから、部下の教育をしないことになる。しかし、新人営業マンはそうはいかない。また、そこそこ話ができることと営業スキルとは、あまり関係がない。結果、上司からの指導を受けられずに短期間で辞めていく営業マンが後を絶たない。これは何とかしないといけない。
そんな時、トークスクリプトさえあれば、新人営業マンはモチベーションが下がったり、辞めずに済む可能性が高い。何と言ってもトークスクリプトにはこと細かに台詞が明記されているから、文字が読めて、話ができれば何とかなる。
トークスクリプトの意味がわからない人のために簡単に説明すると、商談の台本やシナリオのことだ。役者が台本を読んで台詞を憶えるのと同じなのだ。今日は事例として、トークスクリプトを紹介する。条件は「販売商品は営業力強化コンサルティング」「営業形態はテレアポ」だ。
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営業マン:お世話になっております。営業力強化コンサルティングを行なっている
株式会社リンケージの長谷川と申します。
御社のビジネスモデルを拝見して、弊社がサポートすることにより
業績アップに貢献できると確信を持ったのでご連絡させていただきました。
見込客 :特に必要ありませんが…
営業マン:他社様とご契約されているからでしょうか?
見込客 :はい、そうですが…
営業マン:それでしたら、現在ご利用のサービスについて、もっとこうなったら
良いのになぁというものはありませんか?
見込客 :・・・
営業マン:では、現在ご利用のサービスは、100点満点で何点ですか?
見込客 :80点くらいでしょうか・・・
営業マン:ありがとうございます。
満点の100点になるには、何が不足していますか?
見込客 :コストがかかり過ぎていて、もう少しコスパが改善できるといいかなと…
営業マン:ありがとうございます。弊社の営業力強化コンサルティングは、弊社独自の
アプローチ方法を行い、営業成績の向上とコストの改善に関して、著しい効果を
上げております。御社の課題も解決できる可能性が高いと思います。
見込客 :そうなんですか?
営業マン:他社様とご契約されているので、無理にはおすすめはいたしませんが、
今後の判断材料にしていただくために、営業力強化コンサルティングを
ご紹介するお時間を30分程頂戴できないでしょうか?
見込客 :30分ですか・・・
営業マン:話しを聞いたからといって、契約する必要はまったくありません。
必要ないと判断したら遠慮せずに断ってください。
見込客 :わかりました。
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これを営業マン全員で実践して反応を見ながら改善すると、精度が高くなっていくということだ。
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