人間が行動するには、「動機」が必要です。 たとえば、「コンプレックスを跳ね返したい…」「アイツを見返してやりたい…」「夢を実現したい…」など、動機は様々です。 そこで今日は、人間が行動するための原動力になる動機について、わかりやすく解説します。
アメリカの成功者たちへのアンケート調査を読んだことがあります。 彼らが成功した理由のベスト3は、「病気」「倒産」「失恋」でした。 すべて、ネガティブなことばかります。 成功した後に思い起こせば、「あの病気のおかげで…」「一度倒産したおかげで…」「失恋したおかげで…」ということになります。 辛い経験ばかりで、意外だと思った人も多いかと思います。
ベスト3は、夢の実現のためではないのです。
成功者たちは、このような辛い出来事を、「自分を深く見つめ直す機会」と捉えて、生き方を改めたということです。 そうすることで、成功を呼び込んだのです。
ですから、「絶望」「失望」「ネガティブ」「辛い」「災い」などは、希望のための第一歩だともいえます。
もちろん、夢が行動する原動力の人もいます。
たとえば、「医者になって、世の中から病気をなくしたい!」という夢を抱いている若者は、小さい頃、父親や母親を病気で亡くしたという過去があったりします。
つまり、一見ポジティブな夢のようですが、実はネガティブなことが発端になっているのです…。 このようなケースも多々あります。
先日、新規事業について調べていました。 コロナ禍で、既存事業が落ち込んで新規事業を検討している企業も多いと思ったからです。 そうしたところ、おもしろいことがわかりました。
たとえば、広島県の「オオアサ電子」は、液晶表示装置の加工を手掛けていましたが、売上の約8割を占める得意先から契約解除を言い渡されました。 売上8割減の絶体絶命のピンチです。 そこで、自社の強みと付加価値を洗い出したところ、「ハイレゾスピーカー」「スマホ保護カバーガラス」「タッチパネル式看板」の開発に行き着きました。 ピーク時300人いた社員は115人まで減りましたが、4年間も解雇はせず、雇用を守り抜きました。 現在は、150人まで増えつつあります。
浅田真央さんのテレビCMでお馴染みの敷布団「エアウィーブ」は、元々はプラスティックス射出成形機メーカーでした。 ですが、射出成形機は海外勢に押されて経営が悪化していました。 そこで、自社の強みであるブラスティックス成形加工技術を活かして発売したのが、寝ている人の疲れを軽減できる寝具エアウィーヴです。 その後、敷布団だけでなく、枕など関連商品も開発して、2007年は4000万円だったエアウィーヴの売上は2019年度には約140億円です、 国際線のファーストクラスや高級ホテルにも採用されるなど、販路は確実に広がっています。
愛媛県の「ブランチ」は、元々は建設業を営んでいましたが、公共事業の急減で新規事業を余儀なくされました。 建設業で培った店舗の施工・設計を活かし、何とカフェの経営とコーヒー豆の輸入販売に転身しました。 確かに、店舗の施工・設計のスキルはあったのでしょうが、カフェ経営はまったく異なる分野です。
フランチャイズに加盟するならばまだ理解できますが、自力でここまで縁遠い業種に進出できたのは凄いことだと思います。
このように、経営危機を招いたり、市場の縮小など、環境の大きな変化で新規事業をやらなければいけなくなったというのが本当のところです。 ポイントは、自社の強みを活かしているところですが、実は新規事業をやるの当たり、自社に何が不足しているのかも十分把握して取り組んでいます。 要は、強みを活かすだけでなく、弱みも克服しているということです。
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