「この案件は受注できるだろうか?」と、不安になったことのある営業マンは多いことだろう。世の中に絶対はない。また、営業マン自身がどんなに確度が高いといっても読み違いはよくある。そこで今日は、この案件は受注できるのかできないのかを判別する方法をわかりやすく解説する。
営業とはおもしろいもので、受注できそうだと思ったらドンデン返しがあったり、無理だろうと思っていたらあっさり受注になったりと、何が起こるかわからない。営業マンなら誰でもが経験があるだろう。自分の勘なんて、精度が低いことを思い知らされる。
営業活動に真実があるとすれば、買うか買わないかは顧客が決めることがでり、営業マンには何の権限もないということだ。それなのに、営業マンの勝手な思い込みや経験で、顧客が買う買わないを予想してしまう。そして、その予想がどんどん強化されていくから不思議だ。勝手に思い込んで、自己暗示にかかるパターンだ。
営業マンは受注してナンボの世界だから、買う買わないの予想をしたくなるのが常だが、変なバイアスがかかると受注できる案件もできなくなる。私は嫌というほど経験した。そこで辿り着いた結論は、商談相手が誰であろうと、「受注するものだ」と思って商談を進めることだ。このマインドなら、真剣になるので商談相手にも失礼にならないはずだ。
法人営業のヒアリングで重要なことに「BANT情報」と呼ばれるものがある。
営業マンなら聞いたことがあると思う。BANT情報とは、見込客の確度を見極めるフレームワークだ。
具体的には、
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■Budget(予算)…購入に必要とする予算。
■Authority(決裁)…購入の決定者。
■Need(必要性)…製品を必要としているか。
■Timeframe(導入時期)…製品の購入時期。
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これらの頭文字をとったものがBANT情報だ。
この4つの情報を確認して、購入の意志があるのかないのか、意志があるのなら高いのか低いのかを判定する。いずれにせよ、これらの情報なくして法人営業は成功しない。
では、どのようにヒアリングすればいいのだろうか?
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■Budget(予算)確認の質問
(ダメな質問)ご予算はいくらですか? いくらであればご検討いただけますか?
(良い質問) 検討するに当たって、現実的な金額やこの金額までに抑えたいという
ご要望はあ りますか?
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■Authority(決裁)確認の質問
(ダメな質問)決裁権はございますか?
(良い質問) ご検討いただくにあたって、どなたと相談されますか?
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■Need(必要性)確認の質問
(ダメな質問)ニーズはありますか?必要ならばなぜ必要なんでしょうか?
(良い質問) 御社にはこちらの製品がおすすめですが、本当に必要でしょうか?
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■Timeframe(導入時期)確認の質問
(ダメな質も)いつまでに必要ですか?
(良い質問) いつまでに導入の成果を出さないといけませんか?
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法人営業では、BANT情報が一つでも欠けると受注までスムーズに至らない。
つまり、予算があり、決裁者が検討しており、必要性があり、導入時期が明確ならば、受注確度が80%以上だと言っても過言ではない。
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