経営には常に無駄がつきまといます。無駄をなくせば、大幅なコスト削減につながります。特に業務の中で無駄が多いのが「営業」です。そこで今日は、営業の無駄をなくして効率を高める考え方についてわかりやすく解説します。
営業での代表的な無駄は、「移動時間」「凝った提案書の作成」「発注書作成」などです。この中でも、移動時間は、受注には何ら関係ありません。つまり、コスト以外の何者でもないということです。移動時間には、ガソリン代、高速代、電車代、バス代、飛行機代などの交通費、移動中の人件費がかかっています。そのほか、宿泊費と出張手当もかかります。
特に無駄だと思われるのは、移動中、営業マンは仕事ができないケースが多いということです。公共交通機関を利用する場合は仕事をすることは可能ですが、自ら自動車を運転しての移動となると、移動中仕事をするのは不可能です。
つまり、営業を効率的に行うには、まずは移動時間に対する意識を高め、いかに移動時間を減らすことができるかを考えてください。と同時に、有効営業時間を明確にすることです。有効営業時間とは、一日の中で直接受注に関わる営業活動をどの程度行なっているのかです。直接受注に関わる営業活動とは、「商談」を筆頭に、「見込客探し」「見込客育成」「リピート促進」のことです。
次は営業の効率を高める方法ですが、「KPI」を知ることです。KPI(Key Performance Indicator)とはキーパフォーマンスインジケーターの略で、日本語では「重要業績評価指標」という意味になります。経営者ならば、聞いたことがあると思います。わかりやすく言えば、目標を達成する上で、その達成度合いを計測するための定量的な指標のことを言います。
たとえば、営業の新規開拓のKPIを設定するのであれば…
1.まずはターゲットを決めます。
ターゲットが決まれば、おのずとターゲット数もわかります。これが母数となります。
2.このターゲットに対して、テレアポを実施するとします。
ここでの指標は、何社とアポが取れたかです。アポが取得できれば商談ができますから、
アポ取得数=商談数となります。
3.次は商談をして何社に提案・見積りを提出できたかです。
4.そして最後は何社から受注したのです。
1000社のターゲットリストがあれば、テレアポで取得できるアポは15~20社です。この15~20社と商談を行い提案・見積り提出できるのは10~12社です。そして、最終的に受注できるのは3~4社というところです。
これ図に表すと漏斗に似ているので、「マーケティングファネル(漏斗)」と呼びます。
集客した見込客がふるいにかけられ、受注に至るまでに徐々に少数になっていくことを言います。それが漏斗で濾した様子に似ていることからファネルと呼ばれています。
このようにKPIを指標として設定することにより、営業プロセスのどの段階の数値が良いのか悪いのかが明確になります。受注率が悪いと言ってもがむしゃらに考えても解決策は見えてはきません。ですが、KPIを設定することにより、営業を科学的に分析することが可能になります。
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