ネットとSNSの普及で、世界はどんどん均一化が進んでいる。
どこに居ても、誰でもが、同じ情報を入手することがができる。つまり、差別化や差異化しにくい世の中だということだ。そこで今日は、差別化とポジショニングについてわかりやすく解説する。
差別化とは、同じカテゴリーに分類される他社製品と比較して、大きな違いを作り出すこと。つまり、優劣の差をつけることを言う。優劣の差をつけ、比較した際に競合より優ることで顧客の支持を得ようとする戦略で、便利さ、機能性の高さ、価格など、様々なベクトルで行うことが可能である。たとえば、調理用家電では、競合製品より軽くてコンパクトや調理時間が短いことなどが挙げられる。
一方、差異化は比較して優劣をつけるのではなく、別軸の強みを作ることだ。競合する他社製品の向く方向性とは異なる戦略を取ることとも言える。高級車ロールス・ロイスは差異化に成功している。ロールス・ロイスは他社がこぞって開発している自動運転について、トッププライオリティではないと発表している。なぜならば、ロールス・ロイスの顧客は運転手がいることが前提であるからだ。自動運転を開発すればターゲットの裾野は広がるであろう。
しかし、自動運転を後発で開発しても利益が少ないと見込んで勝てない勝負はしない戦略を取った。ターゲット層が明確であり、唯一無二の独自性を獲得している好例である。
このように、「差別化」「差異化」はビジネスに於いて無視することはできない。
どのようなスタンス、どのようなポジションで勝負をするのかは、ことのほか重要だということがわかったと思う。
中古ピアノを国内外で買取・販売してる「竹本ピアノ」という会社がある。
竹本ピアノと言えば、テレビCMが有名だ。財津一郎が出演しており、財津が自身のギャグ「~してちょうだい」を取り入れつつ軽妙なステップと歌声を披露、関西のダンサーと共演するテレビCMだ。ここ新潟でも放映されている。
竹本ピアノは、1979年に高知市内のデパート内に1号店を開業してスタートした。
九州・中国・関西・中部・関東の各地方でピアノの買取業務を行い、ヨーロッパ・米国・オセアニア・東南アジアなど、世界約50ヶ国に輸出を行っている。大きな特徴は、ピアノ以外の中古楽器は扱っていないことだ。ひたすら中古ピアノを売り続けて、創業40年で売上50億円までになった。
まさに、ランチェスターの弱者の戦略だ。
こういった事例を見ると、1つの商品に絞り込むことはことのほか大事だということを実感する。弊社のように創業依頼、絞り込みもせずに成り行き任せの企業とはひと味もふた味も違う。
また、職業柄、多くのコンサルタントが最新情報には敏感だ。
あれもこれもと手を出して、浅く広くという人が多い。しかし、これも考え方次第でどうにでもなる。何をやっても中途半端だが、最新情報についてはおおよそ知っているし、深くはないが実践もしているのであれば、入口として情報提供とコンサルティングをおこない、深い話になったら専門業者につなげることもできい。そういうスタンスでもビジネスとして成立するのが、情報過多の現在だ。
どのようなスタンスやポジションで仕事をするのかは、自社の戦略ということになるが、結局はどのような顧客を対象にしたいのかということに尽きる。もし、行き詰まっているのなら、ターゲットを絞ってみたり、専門性のある知識を掘り下げてみたり、自社の存在意義を問い直しエッジを効かせてみたり…。
突破口は必ずある。
参考までに弊社は、法人営業部のある企業をターゲットに「法人営業マンのコーチ&トレーナー」というポジションを追求しようと検討している。そのほかにも、「営業部長の右腕」というポジションも考えられる。
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