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執筆者の写真社長の大学★長谷川博之

米どころ新潟だと思ったらそうではなかった!?


当社は新潟県新潟市にあります。新潟と言えば「米どころ」をイメージする人が多いと思います。そして、米の消費量もさぞかし多いことだろうと思いきや…。そこで今日は、新潟県に於ける食生活の変化についてわかりやすく解説します。



新潟といえば「コシヒカリ」を筆頭にコメ王国と呼ばれています。これに異を唱える人はいないと思います。新潟県人が言うのもなんですが、生まれて初めてコシヒカリを食した時は感動しました。炊き立てのコシヒカリは、一粒一粒キラキラ輝いており、今までに食べたことのない美味しさでした。まだ、子どもだった私でもわかりました。



そんな新潟県ですが新潟市に限っていえば、総務省の統計で1世帯当たりが1年間にコメに支出する金額はかつて全国トップレベルでした。平成21~23年は全国2位、しかし年々、支出額は減少して平成30年~令和2年までの3年間の平均では何と29位です。



購入量で見ても32位と、とうてい米どころと言えるような状態ではありません。これも時代の流れといえばそれまでですが…。



この話題はNHKで取り上げられていましたが、新潟市民にインタビューしてみると、「新潟って上位じゃないのかな…」「確かに安いコメ買いますよね。ブランド米は手が出ない。そんなに食べなくなってるし、コメを炊かない人もいるんじゃないですか?」という返答でした。



その一方で総務省の家計調査によると、新潟市は1世帯あたりの「カップ麺」の支出額が52の政令指定都市・県庁所在地で堂々の日本一なんです。米どころなのにコメは29位でカップ麺が1位…。参考までに、カップ麺の支出額ランキングは、1位は新潟市、2位は青森市、3位は盛岡市、4位は山形市、5位は福島市と、東北勢が圧倒的な強さを誇っています。



新潟県では有名なスーパー「原信」の担当者にインタビューすると、新潟市がカップ麺で堂々1位と聞いて驚いていました。まったく実感がわかないと…。新潟市民の私もまったく実感はありません。



そこで買い物で来店したいたお客様に聞いてみると「やっぱりカップめんは安いし簡単」「会社で食べるのがお弁当なのでみそ汁代わりに」「手軽に食べられるし、1日に1回くらいは麺類食べています」など、カップ麺に対しては肯定的です。



そして、NHKの取材班はあの日清食品にインタビューを試みると、新たなデータがありました。日清食品の担当者によると、1人当たりの購入金額はやはり新潟県が全国で1位でした。カップヌードルの購入金額でも、新潟市を含む新潟県は全国トップと判明したのです…。ただし、2位は栃木県、3位は和歌山県とまったく法則性は見つけられませんでした。



どこの地域が上位に来てるなど傾向がわからないばかりか、どうして新潟県が1位なのかもわからないということです。日本の七不思議です。そこにきて、冒頭紹介したコメの支出額29位です…。なぞは深まるばかりです。



新潟食料農業大学の武本俊彦教授によれば、カップ麺とコメを比較すると、①カップ麺は2~3分だがコメは小一時間かかる、②カップ麺は価格が大きく変動しないがコメ価格が上下する、③カップ麺は日持ちする、という分析です。そんな中、ひとつの事実が浮かび上が

ってきました。



農林水産省によると、長期保存できる「パックごはん」の生産量は全国で年々増加しており、スーパーでも売上は右肩上がりなんだそうです。そういえば新潟市はパックごはんの「サトウ食品」があります。33年前に販売を開始してから売上は全国でほぼ一貫して伸びているそうです。カップ麺とパックごはんは、とにかく調理が簡単です。これもライフスタイルの変化ですね。




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